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小説ネタ

2006.05.16
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カテゴリ:小説ネタ
 昼下がり、窓際に座る良太の前髪が風でゆれていた。良太はシャーペンを回しながらぼんやりと加奈のことを考えていた。

「葛城君、次読んで」

講師の声で現実に引き戻された。

「は、はい」

適当に読み始めた箇所があっているはずもなく、周りの笑いを誘った。

「そんなんじゃ志望校に受からないぞ!」

という叱咤もその日の良太にとっては馬の耳に念仏であった。

 終業とともに何人かが教室を急いで出て行く。いつもなら良太はゆっくり帰るしたくをするのだが、今日は違った。良太の足はまっしぐらにあの公園へと向かっていた。「夕方も散歩しているかもしれない」そう思うとさらに駆け足になっていた。

 「そんなに偶然が重なるわけないよな」と思っていたら、ジョンらしき犬が駆けてきた。ジョンはわきめもふらず良太に突進してきた。ガバッ!と良太にとびかかり、勢い良太は倒れこんだ。押し倒されつつも良太はニヤニヤしていた。「もうすぐくる」と思っていたが、あの昼の声は聞こえてこない。かわりに低い声で

「ジョン、待てと言ってるだろ」

という声とともに、太っちょの中年男性が現れた。「おそらく桜井さんだ」と直感した。

「ああ、君すまないねえ」

「いっ、いいんです」

良太はさっと起き上がり、芝生をはらった。そしておもむろにジョンの頭をなでなでした。すべては計算づくの行動だ。数学だけは得意だった。

「ジョンが初対面の人に飛び掛るなんてめったにないんだが、ほんとうにごめんよ。けがはなかったかい?」

「ええ、大丈夫ですよ。それに初対面ではないんです。今日、ランチをご一緒しました。もちろん加奈さんと一緒にですが」

「ああ、大田さんのお知り合いでしたか。これまた失礼。彼女にはほんとうにお世話になってるよ。もしかして」

「えっ、違いますよ」

「そうか。雰囲気も似てたからご親戚の方かと思ったよ。ワッハッハ」

豪快な笑いに肩の力がすっと抜けた。完全に良太の勇み足だ。

「もしこの後予定がなければ、うちで晩御飯でもどうかね?家内が旅行に行っていて独りなんだよ」

断る理由はなかった。かぎっこだった良太は、食卓にひとりで座り、温めなおしたごはんとみそしるとハンバーグをテレビをみながら食べている姿を想像し、桜井さんを少し同情の目で見つめながら、

「いいですよ。よろこんでおつきあいします!」

と返事して、のこのことついていった。

 公園を出たところに黒いリムジンがとまっていた。近づくと運転手が降りてきてサッとドアを開ける。ジョンが飛び乗り、桜井さんも乗り込んだ。中から、

「さっ、乗りたまえ」

と声がして、恐る恐る良太も乗った。ここまではまったく想像できなかった。移動中、ガタガタと震えていたことだけ覚えている。

 15分ほど走ったところで車がとまった。緊張したまま降りると、だだっ広い庭に大きな玄関が迎えてくれた。中から初老の男性が出てきて、

「お帰りなさいませ」

と言って頭を下げた。執事というやつだろう。「こりゃあ、とんでもないとこにきちゃったぞ」良太はますます身震いした。

「どうした?寒いのかね」

そう聞かれるほどガタガタしていたらしい。

 ここまで来るともう何が来ても驚かないという覚悟もできていそうなのだが、来るもの来るもの浮世離れしていて、まるでドラマを見ているようだった。通されたダイニングも広く、20人は裕に食べられそうだった。

「きみ、嫌いなものはあるかい?」

「ありません」

「そうか、いいことだよ。私は肉とピーマンと・・・、まあ忘れるくらい嫌いなものがあってね。シェフがよく把握しとるよ。ワッハッハ」

なんでも豪快に笑い飛ばす。人生の余裕のようなものを感じ取っていた。良太は分厚いステーキを勝手に想像していたが、すでに消えていた。広いテーブルの奥に座り、料理が出てくるのを待っていた。

 その時、桜井さんの携帯が鳴った。

「もしもし。なに?そりゃ大変だ。すぐに来たまえ。ふむバス停まで来ているのか。迎えをやるから待ってなさい」

とにかく緊急の来客らしい。

「すまんが、どうしても人に会わなくてはならなくなった。うちまでお送りするから今日のところはお引取りいただけるだろうか?もちろん食事は持って帰れるように用意しているよ」

 そうして大きなお土産の包みをいただき車に乗り込んだ。今度はリムジンではなくベンツだった。屋敷を出る頃、前からリムジンが帰ってきた。「VIPの客かな」と思って見ていたら、若い女性が前かがみで屋敷に駆け込んで行った。どことなく加奈さんのように見えたが確信はなかった。







最終更新日  2006.05.17 01:00:10
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2006.05.10
カテゴリ:小説ネタ

 5月のそよ風が半そでのシャツに心地よい。街を歩く人の足取りもどことなく軽やかである。駅前では新発売の清涼飲料水の試飲を配っていた。

 良太と加奈が出会ったのは1年前のちょうどこんな日だった。

 大学浪人して予備校に通う良太は、午前の授業が終わると天気のいい日はいつも警固公園のベンチで母親が用意してくれた弁当を広げる。「いただきます」と手を合わせ、はしをウィンナーに伸ばそうとした時、横からかん高い声で「ワンワンワン」と聞こえた。

「ばさっ」

という音と共に弁当箱は地面にひっくり返って落ちた。しっぽをふりふりご飯を食べる白いムク犬を前に、良太は金縛り状態だった。

 すると、少し離れたところから、

「ジョ~ン」

という声がして、女性が駆け寄ってきた。どうやら飼い主のようだ。

「ジョン、だめじゃないの、逃げたりしちゃ」

そう言って頭をなでる。彼女はすぐさま状況を把握できたようで、

「あら、ごめんなさい!どうしましょう」

と良太に謝った。良太は彼女の可憐さに怒る気も薄れ、

「いいんですよ、ダイエット中だったし」

と嘘をついていた。

「そうはいきませんよ。すぐ近くにペット同伴可のオープンカフェがあるので、そこでランチをご馳走させてください」

彼女の申し出を断る理由はどこにもなかった。午後の講義が苦手な古典ではあったが。


 ラブ・ら・ドールという名のカフェが西天神にあった。人気はそこそこといった感じですぐに席に着くことができた。

「ここ、そんなに高くないから、お好きなものをどうぞ」

そう言って彼女から渡されたメニューには、ほねガム、ドッグフード、ミルク・・・などと書かれており、良太はどういうリアクションをとればいいか戸惑っていた。

「これなんかいいんじゃない?」

そう言って彼女が指差したのは裏面に書かれた本日のおすすめランチだった。良太は恥ずかしさに頬を赤らめた。

「そ、そうですね。おすすめでお願いします」

良太は上ずった声で答えた。

 彼女はよくしゃべる人で、待っている間の主導権を握っていた。

「私の名前は大田加奈。ドッグ・シッターの仕事をしているの。あなたよりはちょっとお姉さんね。ジョンは桜井さんとこのワンちゃんで、時々お散歩を頼まれるのよ。力が強いんでつい手を離してしまって、ほんとうにごめんなさいね。」

「いえ、ぜんぜん気にしないでください。僕はそのぉ・・・、川井塾に通ってます」

「ふうん、受験生なんだ。偉いんだね」

「偉くなんてありませんよ。受験に失敗して、それで・・・」

話をさえぎるかのようにランチが届いた。加奈も同じものを注文していた。ジョンもドッグフードにありついた。良太はひどく緊張して黙々と食べていたため味はほとんど覚えていなかった。

 店を出ると加奈が

「じゃあこれで。お勉強がんばってね、受験生さん」

と言って手を振った。

「あ、えっと、良太です。葛城良太」

聞こえたか確認できぬまま、加奈はジョンに引かれて去っていった。良太の胸の内側にほわっと温かい感覚が残っていた。







最終更新日  2006.05.10 08:38:27
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2006.01.06
カテゴリ:小説ネタ
殺されたフィアンセを救うため、
科学者である大木春人はタイムマシンを完成させた。

犯人は逮捕されたが精神障害で責任能力なし。
誰でもいいから殺したかったという通り魔的犯行だった。

大木は殺される1時間前の彼女に会うことにした。

彼女の会社の前で電話した。
ところが彼女は外出中で、会えなかった。
「お前は1時間後に殺されるかもしれない」
と言っても信じてはもらえないだろうと思い、
30分後に東京駅で待ち合わせた。

しかし、約束の時間になっても現れない。
彼女を探して回った。
すると、男と話している彼女を発見。
深刻そうだった。

よく見るとその男はあの犯人ではないか!
大木は間に飛び入った。






最終更新日  2006.01.06 12:38:00
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