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カテゴリ:食べ物
カレーはまるで日本食のように一日3食の生活の中に馴染んでいる。
昔はグローブとバットを抱えて夕方家に帰る時、カレーの匂いが夏の夜の闇に漂っていると、只それだけで幸せな気持ちになったものだ。 今は、ごはんと味噌汁と焼き魚とおひたしと漬け物があれば、それだけでとても幸せだ。それに網渡しでこぎつね色に焼いて味の素と醤油をかけた「あぶらあげ」なんかがあれば声も出ない。 それほど日本人の食卓に溶け込んだカレーだが、カレー(この場合ご飯にカレーがかかって一つの皿に盛られているものを指す)を食べるとき、カレー(若しくはごはん)が食べ手から見てどちら側にするか、という議論はあまりなされていない。 スプーンでご飯をよそってカレーを付けて食べるか、カレーをすくってご飯に付けて食べるか、 カレーとご飯の接点から食べていくか、ぐちゃぐちゃに混ぜて食べるか、いろいろな食べ方が許されている食品のようだ。 この間、久しぶりに圧力鍋を使って、キャベツ・玉ねぎ・じゃがいも・人参と牛肉の入った辛いカレーを作ったが、果たしてどう食べたかは思い出せない。 カレーといえば子供の記憶以外に、自由が丘(厳密には緑が丘)の昼喫茶店夜居酒屋の「マジョリカ 」という店の、牛肉だけかろうじてトロトロで残っているカレーがとても好きだった。 ある雨の昼下がり、編み物をしているママ(マジョリカのママという感じ)しかいない店で食べたカレー(学生だったのでただでおかわりをしてもらいコーヒーまでサービスしてくれた)が忘れられない。 青森は春の、少しだけ暖かい、雨が降っている。 キャンプビートルのあった自由が丘の坂道は、暖かい春の雨で濡れていることだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2006.04.13 13:24:02
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