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こころに映るよしなしごと

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つゆのあとさき@ Re:嘘つきは嫌い(12/09) 私は嘘がつけない、というのはすでに嘘で…
つゆのあとさき@ Re:食堂かたつむり と 図書館からの電話(01/31) 「図書館が醸し出す、蔵書と言う森の中に…
つゆのあとさき@ Re:まるまつはそれなりお気に入り(12/13) へぇ~ まるまつはまだ入ったことがあり…
つゆのあとさき@ Re:水の国(05/19) こんな道を夜走るのも好きです。海の中を…
つゆのあとさき@ Re:薄暗いビリヤード場でコロナビールの代わりにスーパードライボトルで(05/18) 高3の時、学校帰りに何回か行きました。…
2009.09.13
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カテゴリ:食べ物
給食のおかずはあまり好きではなかった。牛乳もなんだかぬるくて水っぽくて好きではなかった。だけど、食パン(2枚)と交互に出るこんがり褐色に焼けたコッペパンが大好きだった。パン屋を探してもなかなか、ジャムもクリームも何も入っていない「プレーン・コッペパン」はお目にかかれない。もうそんな、購買意欲を駆り立てない、商業ベースに乗らないものは、日本のどこを探しても売っていないのだと思い込もうとしていた。

ところが、とある街のとある街角に、ひっそりと、昔ながらの木枠の戸に、タイル張りのショウウインドウのパン屋があった。そこでは、給食のとはかなり小ぶりのコッペパン(50円)が売られていた。もちろん、何も入っていない。驚愕と驚喜と訝しい気持ちが混在した気分でパンを買う。気のいい店のおじさんは、「昔から何も変わっていない」と言った。パンを買って外に出ると、おじさんが「こっちのコッペパンの方が新しいから」と言って交換してくれた。

久しぶりのコッペパンは、飽食と過度の味付けでぞんざいになってしまった私の舌を、哀れむように、素っ気無い味がした。「おまえがいくら懐かしんでも、おまえ自身の舌があの味を味わえないのだ」とでも言うように。





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Last updated  2009.09.13 21:09:47
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