2010/04/11(日)17:35
旗本御家人2
昨年もこの桜の時期だったよね。
特別展「旗本御家人-江戸を彩った異才たち-」の続編。
こういう資料を見ているとさ、本当に日々の暮らしが垣間見えて幕末の違う一面を見るようで、とても興味深いよね。
子供が生まれてもすぐに出生届けを出さない事情とか、試験の問題とか、就職活動とか…。
ちょっと驚いたのが結婚事情。
再婚が多いのよ。
照姫様が離婚した時もなんか違和感があったのは「当時は離婚は出来ない」という先入観がつよかったから。
その延長で「幕臣は結婚したら一生添い遂げる」というイメージが強いけど、実際はそうでもなかったらしい。
今回、展示されていたのがよりにもよって浦賀奉行井戸石見守の元妻、大屋図書守の娘の再婚届け。
「双方熟談之上離縁仕」という訳書があればよかったらしい。
女性が結婚する場合、持参金があり、それがかなり影響していたとか。
そういうのって歴史の本を見てるだけじゃゼッタイわからないもんねぇ。
慶応4年、三月といえば、鳥羽伏見の戦いで負けた幕軍が江戸へ引き上げ、江戸が戦場になるかどうかの大騒ぎの時期。
この時期に養父の看病の為、江戸を出立した事を報告した文書がある。
しかも出羽庄内酒井忠篤の家中。
渦中にいる人たちは、自分の置かれた立場を俯瞰して見られないのだろうケド、律儀というか、そんなもん書いてる余裕があったのかしらと思っちゃいました。
幕臣の方々はそれぞれの職に就いて、その職務を専門的にこなしている人も。
そんな人たちのおかげで当時の歴史観や、考えを知ることが出来てこれもまた興味深い。
家康をはじめ、歴代将軍の和歌を収録した書があった。
先に行 あとに残るもおなしこと つれて行ぬを 別れとそ思ふ
家康の辞世のひとつ。
「不尽(冨士)の煙」と言うのだそうだ。
かなり興味惹かれましたよぅ。
だって、なんともいえない切ないウタではないですか
別れと言うのはそういうことなんですな
幕臣。と言うとあれこれカオが浮かぶけど、前回の展示で結構出ていたので今回はどうなのかしら?と思ったら。
いた。
しかも大鳥圭介。
ぷぷぷ。
林董がイギリス留学をした時の手当ての支払いに関する書、なんてのもあったけど、この方はちゃんとコーナーを使って紹介して欲しいなぁ。
いま結構注目度UPなヒトなんだもん。
結構面白く見られました。満足満足。
満足ついでに去年くじけた桜を見に千鳥ヶ淵でも歩きましょうか。
満開を過ぎ、はらはらと散り際の桜はまたなんともいえない風情がありますな。
人波に揺られながら、見事に咲き誇る桜を眺め、ゆるゆると行けば桜吹雪が舞います。
東京の、春が、逝く。
先週は山を眺めながらダイスキな方々とこんな桜道を歩いてました。
今週はビルの林を眺め、車の群れを除けながらヒトリ桜道を行きました。
こんなに桜を堪能したのは始めてかもね。
なんともシアワセなことでありますな。
さて来週はどこでなにをしてるやら。