Heartful Rainbow 08


Heartful Rainbow vol.08
「Yell 1・17~あの震災を忘れない~」


今日は、1月17日です。
そう、関西地方を突然襲った、阪神淡路大震災から丸8年が経とうとしています。
今日は、特別に「震災」について、話したいと思います。
つまり、いつもの面白い話は、今回はありません。ごめんなさい。

さて、8年前の今日は、よしきは大阪にいました。
その時は、大学1回生。
その日から後期試験が始まるので、6時に目覚ましを合わせ、前の晩は布団の中に入りました。
そして、午前5時46分。突然、大きな揺れに襲われました。
大阪に住んでいても、マンションの8階だと、メチャ揺れます。
とりあえず、どうしようもなく、布団の中にかくれるよしき。
で、揺れが収まってから、ビックリしました。
机の上に置いてあった本が、よしきの布団のあと5センチくらいまで飛んできてました。
で、父親の声。「大丈夫か???」
もちろん、家族は全員起きました。
母親だけは、朝ご飯の支度をする直前で完全に起きてましたが。
で、とりあえず、みんなリビングに集合。
(この時の家は、セパレートタイプの家=2階建てだったので、階段を降りて集合)
で、もちろんテレビをつける。
ここで鮮明に覚えているのが、神戸の震度が表示されなかったこと。
???神戸だけ揺れてないの???何で???
寝ぼけ眼のよしきなので、とりあえずコーヒーを部屋に持っていき、早速部屋の片付け。
ま、本が全部落ちてきてたので、結構時間がかかりました。
その後、朝ご飯を食べる。でようやく震度がわかる。その震度「7」!
多分、よしきが生きていた中で、初めての震度の記憶が。
で、7時半ごろ、試験の為(といっても、後で休みだと分かったんですが)に学校へ。
とその時、またも地震。いややなって思いながら出かける。
駅につくと、もちろんながら、電車は大幅に遅れてる。
とりあえず、よしきが向かう方向だけは動いていたので、それに飛び乗る。
で、学校に着くと、友達がいた。「試験、ないんやて。大丈夫やった?」
「ここに来てるから、大丈夫」とか言いながら、実家に電話。
「とりあえず、帰るわ。試験はないみたいやし。」
で、実家に帰ってきました。
もちろんながら、テレビをつけると、震災の話ばっかり。
でも、今でも鮮明に覚えています。

さて、試験が終わったのが2月3日。
それから、1週間考えてました。
で、親と相談。
「今年の春休み、神戸に行こうと思ってるんやけど。」
「大丈夫なんか?」
「とりあえず、土日だけは帰ってくる。だから、行かせて。」
「わかった。仕方ないな。」
という会話のあと、2月11日から3月の終わりまでは、神戸と大阪の往復生活が始まりました。
で、よしきがボランティアに行ってたのが、神戸・長田区の鷹取。
そう、一番震災がひどかった場所です。
最初に鷹取の駅に行った時は、愕然としました。
まるで、空襲に遭った後の焼け野原の雰囲気。
(ちなみに、電車で行って、4時間くらいかかってました)
で、鷹取のボランティアの所に到着。
もちろん、大歓迎でした。
で、よしきがここで1つ考えを。
「とりあえず、ボランティアの人達で、携帯電話を持ちませんか?」
「それ、名案やん!」
というわけで、ここからよしきの携帯生活が始まりました。意外でしょ?
もう、携帯をもって、8年になろうとしてるんです。

ま、その話はおいといて。
で、よしきの役目は、大阪の知り合いの人に連絡をとり、鷹取で足りない食材を運んでもらう。
で、毎週金曜日にその便が来るので、帰りは車に乗せてもらい、帰る。
といった生活が、1ヶ月以上も続きました。
で、ボランティア先では、餅つきやバーベキューなど、
現地の人が喜ぶことをたくさんやってました。
もちろん、現地の子供との遊びもたくさんやってましたが。
3月20日。東京から来ていたボランティアの人たちを見送って、
よしきは最後の1週間になってました。
そう、4月からは学校なんで。
で、ボランティアの人に話す。
「もうすぐ学校なんで。今週で最後ですね。」
「ありがとう。ホンマ、助かったわ。携帯がなかったら、もっとしんどかったと思うし。
これからも、学校頑張ってや。大阪やったら、たまには遊びに来てや。」
そう、最後の別れる日には、よしきも泣きながら別れていった記憶があります。

さて、現在の話。
今日はいつもよりも早く目が覚めました。確か、5時前。
さっさと朝ご飯を済ませ、ズームインを見る。
そう、民放では唯一、生で中継をするので。
で、あの時刻。5時46分。
よしきは、神戸の方向に向かって、静かに祈りました。
6,433人(芦屋の裁判で認定者が1人増えたんですね)にものぼる犠牲者のご冥福を。
そして、これからの、神戸の新しい1年の為に。

さて、震災があってから、毎年1月下旬には、必ず神戸に行くことにしてます。
もう、あれから8年。
見た目はもう、復興したようにも見えます。
でも、これからがホントの「復興」なんじゃないんでしょうか?
そう、この震災を風化させないためにも。
そして、この震災でよしきが見てきた、
「ホントの人の温かさ」を、ずっと伝えるためにも。
今年も、1月下旬に、群馬から急遽、神戸に行こうと思います。
今年は、土日だけで回れるところを回りたいと思ってます。
徐々に復興している神戸を、この目で確かめる為に。
8年前の今日という日を、絶対に忘れない為にも。

最後に、1月17日に行われた、「人類の安全と共生を考える兵庫会議」の宣言文を掲載しましょう。

一月十七日は忘れない
私たちの日常を奪い去った

八年前のあの一瞬から
長く険しい復興への道が始まった

震災が残した教訓は余りにも大きい
技術過信が生んだ近代都市の脆さ
かけがえのないものを失って初めて
私たちはそれを知った

家族、友人、地域、ボランティア
内外の多くの人々からの暖かい支援は
私たちに共に支えあうことの貴さを教え
前へと進む勇気を与えてくれた

あの時
心の底に深く刻んだ危機感
失ったものの貴さ
与えられたものの暖かさを
私たちは決して忘れることはない

今なお続く復興のなかで
経験し、学んだことを
一人でも多くの人に伝えなければならない

各地で引き起こされるテロや紛争
突如として都市を襲う地震や洪水
災害は世界中で繰り返され
苦しむ人々は後を絶たない

私たちにできること
あの震災で得た教訓を
未来の安全と安心に役立てるよう
そして世界のどこかで今も苦しむ人々に
ほんの少しでも勇気を手渡すことができるよう
地域を越え、社会を超えて
世界に向けて道をひらこう
それは私たちだからできること


© Rakuten Group, Inc.