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カテゴリ:うちの本棚
こんにちは、merrymakerです。
村上春樹の新刊が出るとかで世間はにぎわっておりますが 私は念願のこちらの本が入手できて大変うれしく思っております。
50音すべて使って回文を作る→そっからのショートショート さすが村上春樹・・・いやさすがって言えるほど作品読んでませんがw 最新刊も読むのかな~ オットさんが買ってきたのをオットさんより先に読みそうな気がするw
そのパターンで出会ったのが西加奈子
立て続けに2冊読みました。これも古い作品なんですね。 本屋で平置きされてる最新作はコチラ
西加奈子、読んでて気持ちいいね~ 子供の持つ独特のストレートさ、残酷さ、みっともなさ、恥じらいとかイキった感じが あんまりにも軽妙に描かれているからついつい入り込んで読んでいっちゃう。 主人公に同感し、主人公の周りの環境に入り込み、友達を想像し・・・ 読み手が十分に入り込んだところでやってくるショッキングな出来事やモヤモヤ 手法としてはベタかもしれないけど、読後感の良さったらない。
一番最近読んだのは、梨木果歩の「僕は、そして僕たちはどう生きるのか」
梨木果歩の本は、最初、すごく入り込みにくい。 雑草をかき分けかき分けいってる感じ。 で、その雑草の名前を全部調べたくなっちゃう感じw
たびたび出てくる染色という職業。今回もイタドリやヨモギを染める話が出てきます。
私、本を読むときに、前もってどんな本かというのを知らずに読むことが多いです。 特に好きな作家さんの本は、期待を裏切らないから、 受ける衝撃を新鮮にするためにも、絶対情報読まない。 なので、そういうタイプの読書好きさんは、以下読まないでください。
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この本は、重かったです。 独特の入り込みにくさもあったけど、扱っている題材が、重い。 政治や、戦争、教育や、環境破壊など、
14歳の主人公「コペル」くんが考えていること、として書かれていたけど 梨木さんの憤りというか、静かな(でも強い)反抗が感じることができました。
すべてに共感できる、というわけじゃないけど どこかで引っかかっていたモヤモヤや違和感を、こんなふうに言葉にできるもんなんだと そしてそれを、お得意の染色や植物たちの力を借りて、灰色っぽくない、深い緑の中の物語として 書くことができるものなんだとすごく感銘を受けました。
でも読後はあらたなもやもやが胸にやってきて もやもや、というか、まどろっこしさというか
自分もなんかせにゃならんな、という、闘志のようなものが出てくるというか。 あくまでも「静かな」というのが前提なんだけど。
「泣いたらだめ、考えられなくなる」
というセリフが出てくるんだけど、これが一番心に残っています。 泣いたら負け、じゃないんだけど 感傷に浸るべきときか、向かうべき時かわきまえて泣かなくちゃいけないなと 泣くんじゃなくて怒らなくっちゃいけないな~と
そんな気持ちになった一冊でした。
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こんばんは。
お久しぶりです。 足跡によしちよさんの名前を見つけて、久しぶりにブログへ飛んで、一言欄見て泣きました。 ありがとう。 ありがとうね、本当に。 まだ、たまに泣くけど、半年経ったけど、あの頃のまま、大好きなまま、毎日水を変え、線香を灯し、週一でハードも代えて、花を生けて。 まだ半年なんだなって。 しゃーない、切ない気持ちは一生続く、でもそれが響の生きた証だから。 "泣く前に考えろ"は私普通に息子によく言う言葉で、泣くと何も考えられなくなるから、泣く前にまず考え動けとか言っちゃうスパルタな母です。 梨木さん好きの私には、ストンと腑に落ちる内容でした。 暑い日が続きますから、よしちよさんもお身体大事にね。 また、フラッと遊びに来ます。 (2017.07.10 21:28:08) |