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テーマ:ちょっと、お出かけ。(2271)
カテゴリ:ニュースな話題
被災地の朝は水くみから始まります。
和歌山県南部にある私の故郷は、先日の台風で大きな被害を受けました。 さいわい実家は奇跡的に被害を免れました。 しかし私が帰った、被災から4日目も断水が続いていました。 そこで、私が水くみ当番に。 さいわい給水車は私の母校である小学校にやってきます。 そこは家から3~400m。 さらにさいわいに、近所に井戸があることが分かり、水をいただけることになりました。 そこは家から100m足らずです。 右手に15リットル、左手に10リットル、合計25リットルの水を運ぶ。 80歳後半の両親には出来ない相談です。 そこで、私の日課になりました。 トイレや洗濯用にするため、風呂桶に一杯ためるようにしました。 前日に使った分の残りに足して、満水にするためだいたい10往復ぐらいします。 それを、木曜日から日曜日まで、毎日行っていました。 水くみが終わったら姉の家に、泥をかきだす手伝いに行きます。 道路が崩れて自動車が途中までしか行けないので、少し離れたところに止めて歩きます。 こちらは床上1m以上、泥水でつかったので大変です。 1階にあったものは、冷蔵庫、テレビ、家具などはすべて廃棄処分。 2台あるピアノ(姉はこの春まで音楽の先生でした)もおそらくダメでしょう。 家の中に、ところによって5~10センチほど、泥が堆積しています。 タンスの引き出しを開けると水と泥が出てきます。 家の外の堆積は40センチ~1mほどです。 断水の中で泥をかき出すのは結構な重労働。 しかしご近所はどこの家も同じで、家の前の道路には両側に泥の壁が高々と。 野田首相はその手前まで来て知事や町長と話していたらしいです。 私たちは泥をかいていて全く気がつきませんでした。 ただ、ヘリコプターが超低空飛行で飛んで、騒音をまき散らしていました。 もう少し歩いて惨状を見てくれたらいいのに、と姉たちは少し不満そう。 土、日には高校の先生をしている姉の息子の同僚たちがたくさん来てくれました。 若い人たちのパワーで泥まみれの思い出の品や家具調度などがガレキになりました。 さすがの人海戦術でどんどんと片付いていきました。 でもまだ横の川では県警が行方不明者の捜索をしています。 泥に埋まった田んぼには車がひっくり返っています。 姉の車もカーポートの柱に挟まったままで、天井まで泥だらけです。 家の中の泥は被災から1週間、だんだん腐って泥からヘドロになってきました。 床下のヘドロはとくに厄介。 昨日は狭い床下を這いずり回りながら頭につけたライトを頼りにヘドロを掻き出しました。 腹ばいのまま、スクレーパーでかきだしていると、頭の先から長靴の中までドロドロ。 有明海のムツゴロウになったような気分でした。 災害復興はまだまだこれからの、長丁場です。 手伝うことはいくらでもあります。 とは言え、こちらも仕事を放り出して来ているので、いつまでもいられません。 終わらない作業を前に予定を一日延ばしましたが、今日(月)帰らざるを得ませんでした。 帰る直前にもう一度実家の水くみをするつもりでした。 ところが、実家の地区はちょうど断水が回復して水が出るようになりました。 80代後半の老夫婦世帯ですから水くみだけが心配でしたが、これで一安心。 しかし、姉の家がある地区はまだまだ断水が続きそうです。 水は欲しいけれど、多すぎる水は全く要らないと。 今は2階で生活していますが、少し雨が降っても恐怖で目が覚めるそうです。 実際、排水溝も泥が詰まっているので、少しの雨でも道路が川のようになります。 私は奈良に帰ってきましたが、しばらくは南紀を往復する日々が続きそうです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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>真琴さん
お心遣い、ありがとうございます。 >足しになれることありますか? そう言ってくださることが、かなりの心の「足し」になっています。 今すぐには思い浮かびませんが、これからまた何かお頼みするかも知れません。 そのときはよろしくお願いします。 (2011年09月12日 22時13分25秒)
職場を任せるのは私じゃ不安かもしれませんが、いつでも休みを取って故郷を支えてあげてください。
(2011年09月13日 09時17分57秒)
>はまちゃん
やさしい言葉をありがとうございます。 これまでも、もうすっかり任せてしまってすみません。 とっても頼りにしています。 ただ、これからはお任せできない仕事も増えてくるので、しばらくは仕事に専念ですね。 (2011年09月13日 09時45分15秒) |