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カテゴリ:本にまあ
古本市で見つけた司馬遼太郎の「街道をゆく6 沖縄・先島への道」(朝日学芸文庫)を読みました。
![]() 司馬の紀行文はときどき週刊朝日をリアルタイムで読んでいましたが、「沖縄・先島」に関しては読んだ記憶がありません。文章は紀行文の体なので司馬が行った旅行体験を述べているのですが、そこにその土地の歴史に関する知識が深く盛り込まれています。しかも隣のおじさんから話を聞いていると錯覚を覚えるような、軽やかな筆致で描かれているので内容がスイスイと頭に入ってきます。 初出が半世紀以上前ですから、司馬が見た沖縄本島も先島も現代とは全く違った様子になっているのではないかと思います。 しかし読んでいると、そこに流れる沖縄の社会思潮というか人々の考え方に大きな変化は感じられません。沖縄の本土復帰が1972年で司馬がこのとき訪ねたのは本土復帰後の沖縄ですから、それより前だとまた違った雰囲気だったのかもしれませんが、彼の描く50年前の沖縄と現代の沖縄には通じるところがたくさんあるように思いました。 司馬の「今回」の沖縄訪問の目的は先島でした。石垣島、竹富島、与那国島を訪問しましたが西表には行っていません。 首里王府が治めていた沖縄の本島を中心とした歴史はある程度一般にも知られていますが、先島に関しては歴史や地理、民俗は50年後の現代どこまで知られているでしょう。本書に登場する赤蜂、すなわち石垣島の英雄オヤケアカハチのことはかろうじて知っていましたが、与那国の女酋長(巫女)サンアイイソバの名前を私は初めて知りました。 与那国島には今でも(50年前の話ですが)、サンアイイソバが寝そべった岩陰があり住民はそこで宴を催します。 そうしたいまも息づいている歴史を、司馬は紀行のなかではつい昨日のことのように話してくれるので、いかにも歴史を学んでいるという風情ではなく近所のできごとを楽しく聞くように読者の耳に入ってきます。最近司馬遼太郎の本をしばらく読んでいなかったけれど、こうしてあらためて目にするとその面白さを再確認しました。 また別の本も探して読んでみねば。まずは奈良からそんなに遠くない司馬遼太郎記念館を訪ねようかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2026年04月16日 11時52分28秒
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