XF1 の復活。特徴的な機能の紹介と好きな理由♪
今回は、お気に入りカメラの1台である XF1 の修理が予定より早く出来たので、今更ですが XF1 のご紹介って事で、その特徴と使い方をお届けしたいと思います。まずはケースから。このカメラケースがとってもお気に入りです。コンパクトデジタルカメラのケースは全てこの形状であるべき、と思うほどに気に入っています。少し前に、ソニーからこの形状で RX100 用のケースが出た時には狂喜しました。実は RX100MkⅣ購入の「最後の後押し」が、このケースが発売された事だったのです。せっかくのコンパクトなデジタルカメラなのに、速写ケースに入れて嵩増しして、それを首から提げるのも、まぁ、撮影を重視するならアリでしょう。それに、カメラもアクセサリー的な使われ方をする時代なので、速写ケースに入れたコンデジを、可愛いロングストラップでタスキがけして「今の私はカメラを持っている」って主張したい時もあるのかもしれません。私なら撮影重視という事で、まさに E-M10 を持ち出すシーンですし、基本的に「カメラを持っている自分」を主張したくないので、コンデジで速写ケースは使いたくありません。同様の理由から GM1 も速写ケースではなく、純正グリップを付けています。一方、この形状のケースは、鞄やコートのポケットからケースごと出して、更にケースからカメラを出して撮影するのに、とても具合が良いんです。あの Leica もコンデジ用に同形状のケースを出しています。流石にコンデジでも Leica のカメラとなると、中古でさえ中々手が出ませんが、あのケースってパナボディでも使えるのかな。だったら Leica ケース+パナ LX ボディも欲しいかも。なんて事を考えるほど、お気に入りのケースです。ここからは XF1 の特徴でもあるレンズ操作について。私の XF1 はフィンガーストラップと後付グリップを付けています。左上は、ケースに入れる時。この状態が一番コンパクトです。そして右上が、撮影スタンバイ状態でカメラを持ち歩く時。ですが、他人と接触しそうなほどの人ごみ等では、ケースに入れる時と同様の状態に戻します。レンズ駆動部は XF1 の弱点なので、余計な負荷をかけたくないのです。構造上、独立した電源ボタンを持たない XF1 ですが画像の確認をしたい時は、どちらの状態でも再生ボタンを長押しすれば電源が入り再生可能となり、再度、再生ボタンを押せば電源が切れます。左下が撮影状態の広角端で XF1 は電源スイッチがズームリングに割り振られていて、右上のスタンバイ状態からズームリングを手で回し広角端にする事でレンズが繰り出し電源が入って撮影可能となります。右下の望遠端ではお辞儀してしまってますが、通常、この状態で手から離すことは無いので問題ないです。このズームリングを手で回す感覚が好きになるか、それとも無駄な作業と思うかで、このカメラが好きになるかどうかが決まると思います。私は大好きです。次に XF1 の外観について。外周全体を「しぼ革」で巻くクラシカルな外観とレンズ操作が XF1 の個性です。左上:コネクターカバーも革貼りです。末弟とは言え、流石はXシリーズと言った感じ。 確か何処かのブランドとのコラボモデルで10色くらいのバリエーションが存在しました。右上:私は手が大きいのでグリップを貼っていますが、革張りなので意外と滑りにくいのです。 パナの GM シリーズのような上質なグリップが在っても良かったかなと思います。 私が GM シリーズを買った理由は、あの純正グリップの存在ゆえです。左下:背面操作部の右上部分には、小さなグリップがあります。 操作性は独特で、露出補正が出来ないモードが存在するのは、この頃のフジ特有の残念な 独自仕様です。この後 X-T1 から露出補正ダイヤルを持つようになります。 右下の E-Fn ボタンで Adv モード以外なら簡単にフィルムシミュレーションに入れます。右下:カメラ(撮像センサー)の独自性を生かす撮影と、露出補正をする撮影でモードダイヤル は頻繁に操作しますが、作りが良いので使い易いです。上部の Fn ボタンには、オリンパス 流に言えばデジタルテレコンに相当する「超解像ズーム」をセットしています。 プッシュ式のダイヤルに露出補正を割り当てられないのが致命的な弱点でしょうか。下記はレンズ部のアップです。左:スタンバイ状態 右:撮影状態、35mm換算された焦点距離が記載されてます。レンズ枠に表記される STANDBY から右に 25 と書かれた位置まで回すと撮影可能となります。レンズ枠には 25, 35, 50, 60, 80, 100, の表記があり、ズームリング操作時には背面液晶下部にもバー表示されます。35mmフルサイズセンサーのカメラに興味はありませんが、レンズの焦点距離表示として、35mm換算されると判りやすいと思うのは、古い世代だからでしょうか。汗以前 Kodak DC4800 でもご紹介しましたが、富士もフィルムメーカーのカメラなので、フィルム互換のカラー設定と、モノクロ撮影時のカラーフィルターモードを持っています。という事で、フィルムシミュレーションモードのご紹介です。PROVIA, VELVIA, ASTIA, 昔を知る人間にとって懐かしくも嬉しい機能です。手持ちの主なデジタルカメラで同様な機能を探してみると、ソニー RX100KmⅣではスタンダード、ビビッド、ニュートラル、クリア、ディープ、ライト、などの表記でクリエイティブスタイルメニューの中に入っています。パナソニック GM1 ではフォトスタイルメニューの中で スタンダード、ヴィヴィッド、ナチュラル、モノクローム、などの表記です。オリンパス E-M10MkⅡではピクチャーモードの中で i-フラッシュ、ヴィヴィッド、ナチュラル、フラット、ポートレート、のような表現になっていて、各メーカーとも彩度やコントラストの微調整が出来ます。フィルム時代を知っている自分としてはフジの持つこの機能を簡単で嬉しいと思うのですが、そのように思う人もどんどん少なくなるのでしょうか。次に、モノクロモードのバリエーションです。少し判り難いかもしれませんが「モノクロ+○フィルター」と表示されています。ただ、フィルターモードを搭載するのではなく、フィルターの効果をカメラが教えてくれるのが良いと思います。コレなら、白黒フィルム全盛時に「Yフィルター」が主流として使われた理由も何となく理解できるでしょうか。便利なだけでなく光と色彩の勉強になるし、積極的に使って欲しいです。一方、パナのモノクロ撮影モードは、暗室での現像・プリント時の作業(フィルム現像で言えば TRI-X の増感処理で、印画紙へのプリントなら 月光 での焼き込み処理ですかね)と、その結果として現れる、粒状性とコントラスト表現を再現しているように感じます。時代的にはカラープリントが一般的になって、モノクロ写真が新たな表現方法として再認識された頃のイメージでしょうか。パナ GX7MkⅢのカタログを見ていて、そんな風に感じました。もし、パナの L.モノクロームDに近い効果を XF1 で再現するなら、ISO3200 モノクロRフィルター をベースにシャープネス、ハイライトトーン、シャドウトーン、ノイズリダクションを調整すると良いでしょう。そして良い塩梅になったら C1 か C2 に登録すれば完了です。個人的にはフジの考え方が好きですが、時代はプロセスを無視して簡単に結果だけを得られるパナの考え方を求めているのかな。モノクロ撮影のフィルターワークは積極的に楽しんで欲しいと思います。2018.11.の時点で、持病ともいえる「レンズ制御エラー」は、サービスセンター持込で無償修理でした。おそらくはフレキシブルケーブルの断線が原因と思われるので保有部品が無くなれば修理不能となるでしょう。今後使い続ければ判る事ですが、対策部品に交換されている事に期待したいです。長くなってしまったので、撮影した画像のご紹介は次回に。