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カテゴリ:AV(オーディオ・ヴィジュアル)
さて EarFun Air Pro 3 本体のご紹介です。(^^)
まずはケースから。完全ワイヤレスイヤホンの場合、ケースにバッテリーを内蔵していてケースに収納するだけで本体が充電されるタイプと、単純に充電する時に経由するだけの2タイプに分かれますが、このケースはバッテリー内臓型で、トータル45時間の再生時間となっています。 前側には充電インジケーター、後側には USB-C の充電コネクタ。 この価格帯で「Qi充電」に対応したケースは、便利だしコスパ高いと思います。 しかも「Qi充電」に対応しているので普段使いで充電切れの可能性は皆無と入って良いでしょう。 質感も上面にメーカーロゴが型押し加工されていて上質とは言いませんが悪くありません。 蓋の「赤いの」は保護シールを剥がし忘れました。orz 充電用の接点はツノ部分にあって他者製品の多くと同様にマグネットで綺麗に収まります。 カナル型の完全ワイヤレスで機能満載モデルの場合、本体が大型になり人によってはフィットしない事もあるようですが、本製品はツノがある分、本体が小型なので多くの人にフィットするのではないでしょうか。重量も軽いので不用意に外れる事は無いと思います。 さて肝心の音質ですが、まずは普通に iPhone13 に繋いでみました。アプリをインストールして一通り試聴した感想は、残念ながら「この程度の音なの?」って感じでした。手持ちの古い JBL E-25BT との比較でさえ、あきらかに劣ります。音の傾向は、低域が非常に強くて驚くほどバランスが悪く、全域でベールを掛けたようなハッキリしない音で、とてもではありませんが「VGP2023金賞」の音とは思えません。 アプリのイコライザーでそれなりに調整が可能なのですが、基本的な音質に疑問を感じるレベルであり iPhone 13 で積極的に使用したくはありません。非常に残念な結果でした。 *追記:エージングが進むと驚くほど改善されました。低域が強いことに変わりはありませんが他機種でバスブーストした程度に収まり、全体の音質も普通の試聴に耐えるレベルになりました。ドラムのシンバル辺りの音域にもピークがあり、俗に言う「ドンシャリ」ってヤツですが、小音量で聴く分には悪くありません。更にはゲームモードにする事で若干ながら中域が強調され、更に良質なバランスとなるだけで無く音質も若干ながら改善されます。ただし、その分、雑踏などでは途切れやすくなるようですが、少しでも音質の改善手段があるのは嬉しいです。「AAC」接続でもアプリのゲームモードで若干ながら音質の改善が可能で、更にEQで好みに調整する事も可能という事です。 今回購入した価格と、装備する機能を考慮すれば iPhone の「AAC」接続でも「アリ」だし、普通に便利で使い易く、音質も悪くない完全ワイヤレスイヤホンへと評価を変更します。 と言う事で、早速今回同時に購入した eppfun AK3040Plus と Muchfox iPhone usb 3.0 otg 変換アダプタ lightning を使用して「aptX adaptive」で接続してみました。 判り難いですがインジケータの「青」は「aptX Adaptive」で接続されている状態です。 この方法を実現する為には iPhone13 の Bluetooth をオフにする必要があるのでインストールした専用アプリはイヤホン本体を見失い使用出来なくなります。結果として、イヤホン本体で操作できないイコライザーが使えなくなります。まぁ iPhone 13 側では eppfun AK3040Plus で音楽を聴いていると言う認識になるので仕方ありません。 また eppfun AK3040Plus は電力消費が激しいようで iPhone13 のバッテリー残量が80%を切ると接続できなかったり、接続が途切れたりして使用できません。上記画像では対策として Magsafe 充電器で本体のバッテリー残量低下を予防しています。この状況も本来の用途から外れる使い方をしているので誰にも文句は言えません。 先日バッテリー交換した iPad Pro"9.7 でも70%を切ると再生できなくなりました。 上記画像は iPad Pro"9.7 での再生状況。問題なく「aptX adaptive」で再生可能でしたが長時間再生では画像のケーブルで電源供給しながら使用するのが前程となります。 ですが「aptX adaptive」で接続した効果は絶大でした。それこそ、上記のような「多少の不具合」は全く気になりません。だって有線イヤホン並みの音質に変化したのですから。 この音質なら「VGP2023金賞」も納得です。低域はやはり強めですが「バランスが悪い」と言うほどではなくなり、ある意味、今時の音質傾向と言えなくもありません。とにかくベールを何枚も剥いだようにスッキリして「あぁ、この音が本来の実力なのだな」と実感できました。低域をベースとはしますが高域まで綺麗に再生するし、ボーカルの声も埋もれません。色艶に欠けるモニターライクな音質ではありますし高域は多少耳に刺さりますが、エージングが楽しみになりました。 ⇒エージングが進むにつれ更にフラットになりました。いわゆるジャパニーズサウンドって感じでしょうか。音場は上下左右に広いのに定位も良くて、個々の楽器の音をハッキリと聴き分ける事が可能で、タイトでスピーディな今時のモニターって感じの音を聞かせてくれます。女性ボーカルやピアノ高域の音にキラキラした色艶も多少出てきました。アプリでイコライザーが使えない事など全く気になりません。聴き馴染んだ楽曲(特にJ-POP やアニソン)では「こんな音が埋もれていたのか」と楽しくなります。ただし鮮烈さというか「キレッキレッ」な感じは若干失われました。 ただしモニター型の宿命として音源の良し悪しをハッキリ出します。オリジナルの音源が良い録音状態であり、その音源がロスレス配信されていれば素晴らしい音を聴かせてくれますが、逆の場合はちょっと聴くに耐えない感じになる場合もあります。DACでは無く、あくまで通信プロトコルですから仕方ありません。でも、そんな時は普通に「AAC」接続すれば良いのです。モニターライクな音質は失われますし、低域強めの音質に変わりますが音源を選ばず普通に音楽が楽しめます。 上記のような状態で試聴している時でも、本体で操作可能なノイズキャンセリングは有効です。その効果は絶大ではありませんが実感できるレベルで、常用しても違和感を感じないのが嬉しいです。ただし、周囲の環境によっては高域にサーっとノイズが乗る事があります。そんな時はノイズキャンセリングを無効にすると良いです。AAC接続の時はノイキャンONだと更に低域が強調されますがEQで調整可能ですから、周囲の状況からノイズを生まない限り、ノイキャンONで良いと思います。 このイヤホンは「aptX adaptive」で接続できれば良質なロスレス音源の高音質を遺憾なく発揮できるモニターライクなクオリティを持っていると評価します。 また「AAC」接続では、利便性が高く、低音の迫力が楽しめる完全ワイヤレスとして、二通りの使い方が楽しめます。 しかし、通信プロトコルの違いだけで、本当にここまで音質が変化するのでしょうか。本製品は、価格を抑え「aptX adaptive」での接続に特化しているようにも感じますが、通信プロトコルの違いで、あえて音質を変えて故意に2面性を持たせているのかもしれないとまで思ってしまいました。 いずれにしても「一粒で二度美味しい」ので購入して正解でした。 そして「お約束」ですが、上記の接続方法は保障外のイレギュラーな使い方であり、手持ちの固体で偶然動作しただけであり、上記組み合わせでの動作を保障するものではありません。あくまで動作する可能性が高い程度に考えてください。そして iPhone や ipad で上記組み合わせを使用する場合、電源供給の手段を確保する必要がある事も忘れずに。 ですので、本製品は「AAC」接続の iPhone でも「低域マシマシ」な完全ワイヤレスとして楽しく使用可能ですが、本来の実力を発揮させると言うか、音質最優先で検討する場合、その期待に応える事のできる「aptX adaptive」接続に対応した機器で使用するのがベストでしょう。 私も普段は電源供給を気にしなくて済むAAC接続で気軽に「低域マシマシ」な感じで本製品を楽しみ、この音源は良い録音をされていそうだから良い音で聴きたいという時だけ eppfun AK3040Plus を追加して aptX adaptive で楽しみたいなと思います。 しかし、今回ほどエージングで音が変わったのは初めての経験です。 イヤホンの世界もおくが深いですねぇ。 追記です。エージングが更に進み、イヤーピースをコンプライに変更したら完全に化けました。 ケースへの収まりは悪く、本体を押し込まないと蓋が閉まりませんが押し込めば大丈夫。(^^; 当初は弱点だと感じていた「AAC」でも、イヤーピースの効果で中域に厚みと艶が増し、高域も綺麗に抜け、低域をベースとした良い雰囲気のバランスで、実に素晴らしい音楽を聴かせてくれるようになり「aptX adaptive」との差は、本当に僅かとなりました。これならば、本当に良質な音楽ソース意外は 「AAC」で全く問題ないですし、音の鳴らし方こそ異なりますが、手持ち有線イヤホンの IE100Pro に匹敵するレベルです。この完全ワイヤレスイヤホンが1万円以下というのは信じられません。
弱点があるとすれば男女問わずヴォーカルが若干後ろに下がる機がする事ですかね。 まぁ、個々の楽器が際立つ事とのトレードオフでしょうか。 「とりあえず試しに買ってみるか」が大成功って感じで、今では EarFun Air Pro 3 を聴かない日はありません。もちろん applemusic のご利益も絶大で、家を売り払い、狭いボロアパートへ引越した時に手放したCDの楽曲が、ちょっと検索すれば簡単に聴けるのです。 今は、懐かしい高中正義を EarFun Air Pro 3 で聴きながらキーボードを叩いています。 ノイキャンONで音楽が鳴っていれば安いキーボードのカチャカチャ音も全く聞こえませんし、煙草に火をつけてオートモードの空気清浄機が唸り始めても全く気になりません。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2023.05.02 21:28:46
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