Herb & Dorothy
シアターイメージフォーラムで「ハーブ&ドロシー」を見てきました。この夫婦は郵便局員と図書館司書というごく普通の庶民的経済レベルで1DKのアパートに質素に暮らしながら、現代アートが大好きで、まだ当時無名だったようなアーティストたちの良質な作品を半生にわたり何千点以上もコレクションしてた、ドキュメンタリー映画。彼らのアートへの情熱、投資や金儲け目的でなく、好きだから、美しいから作品が欲しいという気持ち、またアーティストたちの制作過程にたちあったり、毎週のように電話でアーティストたちと長時間話お喋りして、単なる売り手、買い手でなく、親しい友人や家族のような関係に心打たれました。そんな夫婦だからこそ、有名になったアーティストもただ同然で作品をわけてあげたくなるのかなと思いました。彼らのコレクションは、彼らの情熱、アーティストとの友情のたまものであり、ハーブとドロシーの人生そのものなのですね。彼らはお金がなくてもとっても幸せな生き方をしていると思いました。ニューヨークという場所柄、東京以上にアートが身近には感じられそうですが。今回監督の舞台挨拶もあり、映画制作のご苦労をちょっぴり感じました。でもハーブとドロシーはアメリカの親みたいな関係だとか。