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2008.06.28
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26日付けの日記「ブログでの意見交換って楽しいけど難しいよね」は、実は、杉並区立第十小学校の屋上トップライトから児童が転落して亡くなった事故への感想が書かれているブログ記事とそのコメント欄での応答、そしてそこから派生して書かれたいくつかのブログを読んでの感想でした。「いくつかのブログ」が、みな学校の先生方のブログ、しかも、私はそれぞれのブログのファンなので、どの先生の記事にもそれぞれ共感するところもあり、つくづくブログ上での意見交換の難しさを感じたのでした。

触発されたブログ記事は以下の4つです。
<なんか救われないはなしだなぁ>すずめ@おばちゃん教師さんのブログ6月19日記事
<他ブログ内での批判に応えて>kurazohさんのブログ6月22日の記事
<モンスターティーチャー>Psycheさんの6月22日の記事
<子供の「想像力と勘」と大人の「危機管理」>
kurazohさんとPsycheさんは、上記の記事のあとにも関連記事を書いておられます。


 今日の記事では、上記のブログについて言及する前に、私自身がこの痛ましい事故のニュースを見て、何を考えたのかをまとめておきたいと思います。感想の元になったブログについての私の意見は、また後ほど別の記事で書いていきたいと思います。まどろっこしいと思われる方もいらっしゃるかもしれませんけど、そう簡単にコメントできないんですよね。(秋葉原の無差別殺人事件も同様に意味で丁寧に意見を書いていこうと思っているのですが・・)


まず、事故についてのおさらいです。
毎日jp 6月18日 21時より一部引用
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「小6転落死:校舎屋上の採光窓突き破り1階に 東京・杉並」
 18日午前9時25分ごろ、東京都杉並区和田の区立杉並第十小(宮山延敬校長、児童388人)で、(中略 亡くなった児童保護者と児童氏名)=同小6年=が校舎屋上にあるドーム状のアクリル製採光用窓(厚さ4.5ミリ、高さ約70センチ、直径約130センチ)を突き破り1階の床に転落、全身を強く打ち約4時間後に死亡した。事故当時は算数の授業終了直後だったが、学校は児童らにドームに乗ることを禁じる指示を出していなかった。警視庁杉並署が詳しい原因を調べている。【酒井祥宏、前谷宏、内橋寿明】(後略)
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毎日jp 6月19日 12時02分より一部引用
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「小6転落死:転落時、別の子注意…引率教諭 東京・杉並」
 東京都杉並区立杉並第十小学校で(中略 亡くなった児童の氏名)君(12)が屋上の天窓から転落死した事故で、児童25人を引率していた女性教諭(49)が「屋上を走っていた別の児童を注意している時に転落が起こった」と話していることが同校などの調査で分かった。警視庁杉並署は安全管理に問題がなかったか学校関係者から事情を聴いている。

 学校などによると、教諭は6年生2学級を3グループに分けて行う少人数学習の1グループを引率し、屋上で算数の体験授業をしていた。終了後、屋上の出入り口付近で児童たちを見守り、屋上を走っていた別の児童を注意している時「ガチャン」と音がし、転落したという。
(中略)【前谷宏】
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毎日jp 6月20日東京朝刊より引用
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東京・杉並の小6転落死:天窓に複数の足跡 以前から遊んでいた疑い
 東京都杉並区の区立杉並第十小学校で18日、6年生の(中略 亡くなった児童の氏名)君(12)が校舎屋上の天窓から転落死した事故で、他の天窓にも複数の足跡が残っていたことが警視庁杉並署の調べで分かった。児童が以前から天窓に乗っていた疑いがあり、同署は安全管理に問題がなかったか関係者から事情を聴いている。
(中略)【佐々木洋】
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毎日jp 6月21日 2時30分より一部引用
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小6転落死:「児童出入りない」…区教委説明で柵設置せず
 東京都杉並区の区立杉並第十小学校で6年生の(中略 亡くなった児童氏名)(12)が屋上の天窓から転落死した事故で校舎を設計した建築士が20日、毎日新聞の取材に応じ「屋上には児童が立ち入らないと区教委側から何度も説明を受けたので、天窓の周囲に安全柵を設置しなかった」と証言した。
(中略)また東京消防庁は20日、天窓を突き破って転落する事故が05年4月以降の約3年間で、都内で15件発生したと発表した。けがをした15人のうち11人が12歳以下だった。【内橋寿明、古関俊樹】
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 情報源が新聞記事に限られている上まだ詳しい事故原因は調査中ですが、この事故はどう考えてみても人災だと思います。そして、適切な対処があれば防ぐことができた可能性が高い・・後知恵にすぎませんけれども、この事故に至るまでの間にいくつもの「予防策」を打てたはずのポイントがあります。
 もしも、トップライトの周りに安全柵が取り付けられていたら・・
 もしも、アクリルドームの劣化についての情報がきちんと認識されていたら・・
 もしも、東京消防庁が20日に発表した転落事故についての情報が全体に周知されていたとしたら・・区や学校でも安全のために必要な措置(予算措置を含む)について検討したでしょうし、親だって「こういう怖いことがあるからね」って子どもに話すことだってできたかもしれません・・
 もしも、せめて学校内でトップライトのドームに子どもが登ることの危険性について危機意識が共有されていたら・・
 もしも、授業をしていた女性教諭が授業の場所として屋上を使わなかったら・・
 もしも、授業をしていた女性教諭が授業前に子どもたちに事前の注意をしておくことができたら・・
 もしも、亡くなった男の子がドームに上がる直前に止めることができていたら・・


 そして、いくつもの「もしも」を実現できなかった要因が様々なレベルで存在していたことによって、起してはならない事故につながってしまったのです。

 事故発生の直接のきっかけをつくり、亡くなった子の行動をとめることができなかったのはその算数の授業を行った女性教諭です。報道記事によれば、屋上使用についてその女性教諭は校長に届けておらず、授業開始前に子どもたちに注意をしていなかったということですから。けれども、事故発生の全責任が女性教諭一人にあるかといえば、それはまた違うとも思います。毎日新聞の20日朝刊の記事によれば、事故で割れたものではないトップライトのドームに複数の上履きの足跡が残っていたそうですから、トップライトのドームに子どもが登って遊ぶことの危険性について、学校内で共通認識は得られていなかったのではないかと推測します。 また、ここから先は私の憶測にすぎませんけれども、屋上で授業をしたこと自体も、教室から近くて授業時間をしっかりとるために都合がよかったということかもしれませんし、その背景には授業時間の確保の苦労があったかもしれません。また、担当教諭が児童たちを掌握しきれていなかった、という可能性も考えられますが、それもまた、少人数グループ指導という授業形態による制約があったのかもしれません。学級単位での授業とは異なって、担当教諭はそのグループの児童集団と接触する時間が限られてしまいますから。一人一人の児童の性格や行動パターンの把握が難しいというだけでなく、子どもたち自身にとっても、通常の学級での授業とは違う集団の中での授業ですから、違う行動・・よりはしゃいだり、ふざけたりすることもあるような気がします(これも憶測ですけれども)・・
 事故発生の詳しい経緯は、「事故調査委員会」の報告を待たなくてはならないでしょう。亡くなった子がでてしまったことはもう取り返しのつかない事態ですが、せめて、その「事故調査委員会」で単純な責任追求や、いわゆる「犯人さがし」ではないきちんとした調査が行われ、今後の再発予防に向けて、重大事故防止に対する学校の体制、業務の見直し、指導のあり方や児童、保護者への注意喚起や設備改善の予算措置を含む具体策がでてきて欲しいと願ってやみません。危機管理は個人の資質や精神論だけではなく、組織としてどうシステム化できるかということを抜きにしてはなりたたないと思います。


 以下、杉並区が事故の翌日の19日に発表し、24日に更新した区民へのお知らせの一部を引用します。
杉並区公式ホームページより
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6月24日更新:【お詫び】区立杉並第十小学校における児童の転落死亡事故について
6月18日(水曜)午前9時25分ごろ、区立杉並第十小学校において、六年生男子児童が3階建て校舎屋上にあるトップライト(明かり取り)から転落し、死亡するという大変痛ましい事故が起きました。
1時間目の算数の体験学習終了後、教室に移動する際、当該児童がトップライトに乗り、ドーム型の強化プラスチックの覆いが割れ、1階のコモンスペースに転落し、全身を強打したものです。
直ちに救急車を要請し、児童は病院に搬送され、集中治療室で治療を受けましたが、同日午後1時すぎに亡くなりました。
学校では当日午後、全校集会を開き、全ての児童に事故の説明を行い、集団下校とするとともに、事故を目撃した児童に対し、カウンセリングを実施しました。また、夜には臨時保護者会を開催し、事故概要の説明を行いました。

教育委員会では、保護者・区民の皆様から「学校は安全である」との信頼を回復できるよう、次の取り組みを進めていきます。

◇学校施設等の安全点検を行い、再発防止と安全管理を徹底します。
トップライトを設置してある13校について、
(1)立入り禁止措置の徹底、(2)安全点検の実施、(3)強固な安全対策を講じる。
当面、屋上の利用を一時禁止し、安全点検を行うとともに、必要な安全対策を講じる。
学校教職員の危機管理意識を改めて喚起し、学校施設全般及び教育活動全般について、安全面からの必要な点検と対策に取り組む。
◇今後も一定期間スクールカウンセラーを3名体制で派遣し、当該校の児童の心のケア等を支援していきます。
◇今後、「事故調査委員会」において、早急に原因の究明を行い、再発防止に取り組んでまいります。
(後略  杉並区長と杉並区教育委員会教育長が19日に発表したコメントあり)
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Last updated  2008.07.01 11:41:01
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