四谷 一(はじめ)のページ

2004/07/17(土)01:53

TOC理論

以下の2つで、あなたならどちらを選びますか? A)成長性が高いが、財務が不健全な株 B)安定成長で、財務が健全な株 ちなみに、私はBを選ぶほうです。 基本的に、「その株の、良いところではなく、最悪のところを見る」 ことにしています。 そして、その最悪のところですら、「まあ、普通よりはいいよねえ」 というものを買います。 それは、なぜかというと、株では何が評価されるか分からないからです。 例えば、PERが低くても財務が不健全だとしましょう。 すると、株価はある時は低PERを理由に上がるかもしれませんが、 次に、何かの理由で財務内容が悪いから下がるかもしれません。 市場が、何を材料にするかは基本的に読めないと思っているし、 読もうとも思いません。 ただ、何が材料にされても普通よりは良ければ その株だけ際立って値下がるすることはないと考えています。 こういう考えを、経営理論ではTOC(Thory of Constrain)理論 というそうです。 例えば、ひもを引っ張ると、一番弱いところから切れる。 ひも全体の強度は、その部分に制約されるという考えです。 人間で考えても、いくら胃腸が丈夫でも心臓が止まってしまえば おしまいであるから、胃腸を鍛えても全く無意味で、 心臓を手術するなりするしか、長生きできない。 この理論は、なんとなくですが私の中にすっと入ってきました。 時々、投資の世界でも  「ものすごい成長」  「PERだけみれば激安」  「資産価値だけは、むちゃくちゃ割安」 という銘柄に出会います。 そんなとき、私はTOC理論を思い出して、ぐっと我慢することにしています。

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