2008/04/30(水)13:41
当事者に訊け。
こんにちは、當間です。
子ども関連施設に関わっていた頃、
広報誌の印刷作業を、娘にも手伝ってもらっていました。
製作メンバーがみんな幼稚園や小学校の子どもの
母親ということもあり、子連れでの作業のときなどに、
小さなお子さまの見守りもお願いしてしまおうという、
ちょっとした下心もありました。
あるとき、娘に手伝ってもらいながら、
小学校PTAの役員でもあるメンバーの話を聞いていました。
「最近どうも子どもたちが乱暴な言葉遣いをするので、
心配している親御さんが増えているんです」
こういう会話が弾むところが、共同作業の楽しさのひとつ。
情報交換の場にもなっていました。
「幼稚園や小学校へ通うようになると、
親以外のものからも影響を受けるようになるから、
言葉遣いもそのひとつかしらね」
なんて笑い合いながら、作業を続けていたところ、
「どうして、私に訊ねてくれなかったの? 」
と、帰宅後に娘から猛烈に抗議され、
おお、そうだったと深く反省させられたのでした。
娘の抗議の理由は
「私だって子どもで、
少し前まではわざと汚い言葉遣いをしていた。
おかあさんは“いつも当事者に訊け”って言ってるくせに、
あのときそばにいた元当事者の私に
話を聞こうともしなかった」
という至極もっともなものでした。
幼稚園や小学校でのお友達とのやり取りで、
「○○らしいよ」という曖昧な情報で
もめ事になったりすることが多く、
「それなら、直接当事者に尋ねて確認すればいいのよ」
なんて偉そうなことを言っていたのです。
実は出版社時代からの鉄則のひとつである
「情報の裏をとれ」というのと、
全く同じことを娘に言っていました。
実際に、学校などでの噂を耳にすると、
PTAの会合で話されていたり、当事者から訊いたこととは
大きくかけ離れていることが多く、
「やはりなるべく当事者あるいはそれに近い人から
直接話を聞かないとダメだなあ」
と感じていたのも確かです。
無責任な情報の流し方で身近な人たちを傷つけるという点では、
むしろ身近な人付き合いなどでのほうが、
影響が大きいかもしれません。
怪しげな噂や情報は、軽はずみに人に話さず、
自分のところで止めておくというのも対処のひとつ。
身近なところでの出来事だからこそ、
簡単に噂の当事者からも話が訊けるのですが、
話題によっては訊きづらいこともありますよね。
まあ、わざわざ訊いて確認するほどのことかどうか
ということもあるし。
行政や企業への問い合わせは、公式HPもあるし、
以前と比べてかなり情報確認がしやすくはなっていますが、
直接窓口に電話をして確認すると、
思いがけず丁寧に説明してくれたりして。
その辺りは、行政や企業の対応から相手の姿勢を
直に感じることが出来るチャンスでもあります。
さて、小学生の乱暴な言葉遣いについての
ちょっと先輩である娘の見解は……。
「面白そうだから使ってみたかっただけ。
だから、大抵の場合、
一時的なもので終わっちゃうでしょ? 」
なるほど!
乱暴な言葉遣いをしてみたかっただけだったんだ。
で、面白かった?
「面白かったけど、気持ちがよくなかったから止めた」
当時中学生の娘の見解は以上だそうですが、
高校生となった現在、電話のやり取りなどを聞いていると、
かなりひどい言葉遣いになっています。
まあ、仲間内の隠語のやりとりみたいなものでしょうか。
普段はまともな言葉遣いが出来ているので、
それでよしとしています。