4つ葉プロジェクト

2008/05/25(日)11:16

変化する価値観

杉山千佳(子育て環境研究所)(1000)

4つ葉プロジェクトを始めようと思った前後から これまでを振り返って、明らかに時代の価値観が 変化したことを、実感する。 平成元年、わたしが子育てしていた頃は、 「子育て支援」なんて言葉もなかったんだって。 に始まって、なんだかよくわからないけど、 この20年あまりのなかで、 「子育て支援」が必要だー 「次世代育成支援」が必要だー みたいな流れが湧き出てきて、 それは、自然にそう思ってはじめた人たちの活動に 「子育て支援」とか「次世代育成支援」という名前が ついた場合と、 「子育て支援や次世代育成支援に予算がつく」から 始めることにして、で、何すればいいの?みたいな ハコから入る場合があった。 その時代を経て、今。 「思い」先行型と、「かたち」先行型。 いずれにしても、なんとなく流れはできている。 ここから必要な作業は、なんだ? そんな大事なこと、人に聞いてどうする。 自分で考えないと。 キーワードはあちこちにちりばめられていて、 あとは、ひとりひとりが感度をよくしてキャッチし、 賢く動くしかない。   ・・・・・・・・・ 河合隼雄さんの本を読んでいて印象深かったことは、 河合さんがスイスに留学中に、神話や昔話に込められた 深い意味について探ることは、大事なことやとたぶん 直観的に思われたのだけど、 戦後間もない日本で、この話をするのは、まだ早いと 思ってしばらく自分の胸の中に留めおいていたという 話だ。 タイミング。 ってあるんだろう。 準備。 も必要。 人を利用することばかり考えてないで、 人にのっかってやることばかり考えないで、 大事なのは、自分の準備。 ここ数年、自分の準備不足を勢いでごまかして、 ギャーっと一番乗りをめざす、にせものたちを たくさん見てきた。 勢いはまあ、認めるけど、にせものは残らない。 いいのだ、にせものはそんなことわかっていて やっているのだから。 (じゃなければ、恥ずかしくてできないじゃん) 子育て支援じゃなければ、流行にのって別のジャ ンルに引っ越して、同じ手法をとるだけの話だから。 そして、 残るものは、そんなことぐらいで どうこうはならない。 自分の眼を信じられる人。 いわば、わかる人にはわかる。

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