4つ葉プロジェクト

2008/06/16(月)02:43

道筋になるべき、希望を示そう

葦澤美也子(Sereno)(64)

葦澤です。 先週金曜日、縁あって、 『地域発!どうする日本「止まらない少子化~地域を支えるには~」』 という番組の収録(生放送)を見学させていただくことができました。 過疎化して深刻な少子化に悩む地域の現状、 深刻な産科医不足で第2子出産を躊躇する母親たち。 子ども1人を育てるのにどれだけお金がかかるかの試算。 「生みたいのに産めない」現実。 その一方で、子育て支援の取り組みが 一定の成果を上げて出生数が回復している自治体もある。 徹底的に市民の声を集めてそれに応えようとした鹿沼市の例。 香川のわははネットの広場に集まるおかあさんたちの声。 子育てタクシーの取り組み。 おとうさんも含め、家族全員が一家団欒できる日を設けようと、 行政が企業に働きかけてワークライフバランスを推進している 福井の例。 子どもが少なくなったからこそ、 異年齢の縦の繋がりを大事にしようと、 公立の小中一貫校をつくり地域ぐるみで支えている例。 私たちが常日頃抱えている問題意識をもう一度おさらいしながら、 知っているようで知らなかったことを再確認できました。 奇もてらいもなくストレートに表現された現実。 でも、そのなかには 「こっちじゃないかな?」と光でもって差し示すような たくさんの人の想いが込められた明るい事例もあるのです。 テレビや新聞、雑誌などが伝える少子社会の現実は、 一体どれだけの人の心の中に実感として届いているのかわからないけれど。 この番組を見たたくさんの人が 「私たちはどんな未来を目指したいのか?」と 考えてくれたらいいなと、思いました。  * * * ニュースにはわりと敏感な友人でさえ 実体験を話して聞かせるとものすごく驚いてしまうほど、 私たちが強いられてきた子育ては歪んだ環境だった。 そして、それが当たり前なのだと諭されてきた。 たとえば保育園の入園・通園ひとつとっても、 保育園の入りにくさ、とても安いとは言えない保育料、 仕事を辞めたり元気な親と同居したりすれば 通い始めた保育園も退園せざるを得ない現実。 希望の園に入れなければ片道30分以上を 保育園との行き来に割かなければならなくなるかも知れない。 そんなさまざまな歪みも 体裁よくまとまった文章のなかに収められると まるで、対岸の火事のように「大変だわね」で終わってしまう。  そうじゃなくて。  「社会の流れがそうだから」と  飲み込まれるのではなくて。 じゃあ、何ができるのか?って。 希望を指し示せるような 取材や表現が、できたらいいなと思います。

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