4つ葉プロジェクト

2008/12/05(金)09:37

つまり、親を信じたいということ。

杉山千佳(子育て環境研究所)(1000)

杉山です。 麻生総理が、年金の国庫負担の引き上げの時期を またしても先延ばし発言をしたというニュースを聞き、 がっくりの朝でした。 うーん、でもメディアって、ほんと信用ならない。 3分の1を2分の1に引き上げるとなると、消費税1%分 ぐらいの財源が必要なわけで、麻生さんが引き上げると 言えば言ったで、「国民の負担が増える」とか、やいの やいのたたくんだろうなと思うと、 何をやっても、文句を言うんだろうな・・・と思って しまうわけです。 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ところで、先日の少子化対策特別部会に意見書を提出 しました。 内容としては、子どもの最善の利益と、親の働き方のバランス のなかで支援を行っていってほしいということと、 選ぶ主体は親にゆだねたい、その支援をするのが子育て支援 じゃないかということを強調しました。 意見 前回の保育事業者検討会での議論の報告などを伺って感じたの ですが、「子どもの最善の利益」が尊重されるのは当然のこと ではありますが、それをあまりに強調しすぎるがために、親の 就労の変化など時代の変化に対応できなくなり、結果的に何一つ 変えられなくなってしまうことは避けるべきだと思います。 「子どもの最善の利益」のために、親が仕事を辞めなければな らなくなるなどの(親の子育ての責任上、必要と思われるある 程度の我慢を超えた)「犠牲」になるのは、ワーク・ライフ・ バランスを進めていく上でもおかしいと思います。子どもと親を 雇用の受け皿である企業や、行政、保育園等々、社会全体でどれ だけ支えていけるか、できることは何なのかといった前向きな、 建設的な議論をしたいと思います。  前向きで建設的な議論という意味では、今後は、保育サービス は「子育て支援」の大きな枠組み(21日配布資料3のP4の1、 2、3を全部まとめたもの)のなかの一部であり、将来的には、 多様な支援サービスメニューを多様な主体の運営で行う仕組みを 目指すべきだと思います。  そして、これらの仕組みを理解し、選択するのは基本的に子育 ての第一義的責任を持つ親にゆだねるべきだと思います。21日配布 資料1のP17にも「地域全体がかかわっていけるような子育て支援、 子育て支援関係者のネットワーク化、親自身がやがて支援者に回れ るような循環を生み出せる地域の構築といった取組の強化方策」と 明記されています。 親がわが子の子育てや地域の子育て支援に主体的に参画する第 一歩は、「自分たちに選択の責任があるのだ」という自覚だと思 います。私たち子育て支援に関わる者は、まずは、親を信じるとこ ろから始めなければならないのではないでしょうか。 確かに子どもと親でニーズがずれることはあるでしょうが、その 「ずれ」に気づいてもらい、どう折り合いをつけるかを親に考えて もらうこともまた、重要な「親が親になっていくプロセス支援」の ひとつでしょう。子育て支援者は親の傍らにいて、親がわが子と自 分自身の生き方を重ね合わせ、できるだけよい選択ができるよう支 援する役割を担うべきなのではないかと考えます。 以上 杉山千佳

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