FORGET　ME　NOT

涙を流す
パソコンに向かって言葉を打つ
空に手を伸ばして雲をつかみたかった
あおいそら
手首には人のぬくもり
もしもあそこから飛び込んでいたら
気持ちよかった？
毎日毎日ベランダで思った
薬を飲んだ後の冷えた身体
震えて震えて
死ぬのかもしれないと考えた

あたしは一度死んだ
寒い夜に自分をすべて捨てた
辛いことなどない
嘘だ
どんどん醜く光が消えていった
そんなかっこいいものじゃない
あたしは規格外の野菜みたいに
ベルトコンベアから排除されて
誰もいなかった
依存、けれど新しい生活で友達も余裕がなく
信じられなくなった
ひとりよがり
わかっている
けれど今も結局信じられない
一番そばにいてほしいときにいない人なんて
いらないと考えた
何もかもを放棄した
考えることも生きていくことも
本当の自分はもっとできるやつだった
こんなとこで死んでいく人間じゃなかった
自分中心で、笑っちゃうくらいに

誰にも言えない
口にもう出せない
痛みはどれくらいの時間をかけて
修復されるのだろう
しあわせの中心にいるときでも
絶対に言えない
ときどきふと何もかもを諦めてしまいたくなる
けれど駄目
諦めきれなかった
だからこそ生きている
そう思いたいの
とべなくても
とびこめるゆうきがなくてよかったと
今は言える

しぬことはとてもこわいことよ
ゆがんでしまう
ないてしまえばいの
つらいといえばいい
逃げたっていい
けれどそのあとに逃げてばっかじゃあ
変わらない
わかってる、こわいよつらいよくるしいよ
朝が怖くて嫌だった
おなかが痛くて吐きたくて
それなのにいっぱい食べて顔がまんじゅうみたいになって
目が糸みたいに細くなって

今はそれが怖くって食べすぎたら
のどに指突っ込んで胃が空っぽになるまで吐く

こんなこわい小説をどうやってかけばいいの？
自己嫌悪で吐きそうになるのに
自己愛が強いあたし
不安定のやじろべえのようで
すこし笑えた

今は少しあんていしてる
けれど闇とは一生付き合っていくのだと思う
ネガティブで死にたがりの
とじこめたくなるほどの自己愛、偏見にまみれた彼女と。