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テーマ:読書(8198)
カテゴリ:本日読了
2022/08/11/木曜日/馬追のヒゲのそよろの秋の早朝
〈DATA〉 岩波書店 / フィリッパ・ピアス作 訳者 高杉一郎 1986年年7月16日 第一刷発行 2002年10月22日 第六刷発行 〈私的読書メーター〉〈母方祖母の家で暮らすケートは祖母の部屋のドアから覗く二つの目に帰宅の度緊張する。この導入が既に普通ではない。偶然見つけた父の墓石が忽然と消えたのは祖母に切手のない手紙が届いた後の事。 内省的で引込み思案だけれど物事の本質を的確に捉える賢さ、父の真実を知りたい故の勇気が遂にケートにそれを持たらす。10歳の少女にはあの人は絶対いやとしか言いえない重い事実を父方祖母は長男の死と共に長く包摂したのだと知るケート。小さな平凡な祖母を巌だ!あの人は巌だと直感する場面。そして愛するものをその人に委ね手放すことをも知る。〉 話変わるけど現在読みかけ、『1984』に出てきたなあ 巌。の、ビッグブラザーが。 そうか動じない人物を評して 巌であると。 地方の小さな海辺の杣屋に暮らす老婆を指して、少女が看破した巌 帝国強権絶対主義に君臨するビッグブラザーのマインドコントロールに転ぶ(思索する)男が感じる巌 この違いはとてつもなく大きい。 男は分かりやすいものを分かりやすく表現しただけ。 方や少女は分かりにくい、見えにくいものに真実の評価を与え、新しい世界観を世界に付け加えたのだから。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2022.08.11 09:36:37
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