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2024/05/14/火曜日/雨上がる
11日土曜日の風光る日 世田谷美術館は初めての訪問だ。 この美術館は何しろ不便な場所にある。 今回の訪問で分かったことだが、一番便利なのは小田急千歳船橋からのバスで、環八を真っ直ぐ南下するのがベストかな、と感じた。 バスの本数も多いみたい。 私は成城学園前駅からのバスを利用したけど、バス下車からの道のりが複雑過ぎる、つまり農園?農道?で迷うこと甚だし。 ↑迷い迷い歩いていると、こんな立派に維持されている稲荷神社にも出会う。 犬も歩けば棒に当たる。 お目当ては、これ。 平日午前に関わらず、そこそこ人がいる。 2年?3年?前の民藝の100年展を観て、元々好きだった、民俗的手仕事にますます強く惹かれるようになった。 以来、沖縄壺屋、日本民藝館、益子の参考館、佐久の平和と手仕事多津衛記念館、京都の河井寛次郎記念館、沖縄キジョカの芭蕉布会館、空振りに終わった芹沢銈介美術館などなど随分巡って来た。 幼い頃から手仕事に惹かれていた自分であったけれど、柳宗悦の思想に触れるなどして共感する点も多々あり、こんな先人を東大哲学が送り出した戦前もあったんだなぁ、と感じいった。 生き方としては河井寛次郎。 まだ訪ねることのできない吉田 璋也 にも関心がわく。 行きたい所が増えるばかりなのだが、小鹿田焼の里は昔から関心があるが中々行けない。 今回の展覧会で生産地ビデオの紹介に小鹿田焼が取り上げられていて嬉しかった。 唐杵?というのか水の力を利用して陶土をつく時のあの、古代の生き物の鳴き声が山間にこだまする景色があーあれだ!と心をふるわせる。 『皿と紙ひこうき』石井睦美←国産ジュブナイルでは私のベストテン入り←で読んだ文字が現実になって見えたきたのだった。 ↑今回1925年の民藝展示を再現したコーナー ↓当時の画像 人の掌の息遣いが感じられる、永遠のモダン そんな手触りが好ましい。 ↓河井寛次郎による陶器の硯、いい! 民藝の100年展に比べるといささかボリュームは下がるが、再現コーナーは随分予算をかけたことと想像された。 芹沢銈介コレクションの沖縄の紅型の中でも白眉の一枚が展示されていたが、私が目を奪われたのは 岩七輪/ これは阿仁銅山で有名な地域なものだろうか。黒い石の面取りや卓上で使用する工夫がよい。 蝋石製薬煎/ 焼き物の釉薬の黒とは明らかに違うマットな黒の存在感が、軽やかな把手デザインでとてもモダン 刺子の胴着/ 稽古を付けてもらえる我が子の腕が磨かれるというより、どうか寒い思い、痛い思いをしませんようにという願いが伝わって来るようで、じんわりする。 他にバーナード・リーチが小鹿田焼の窯で焼いた水差し、柳宗悦らの出版物の装丁。 これらが素晴らしかった。 民藝冊子や出版物でたまに眼にする、ビームスの元バイヤーさんデュオの演出した居間もあったが、あまり感心しない。 民族的なデザイン応用のセーターはよかったけど。 何だろうなあ、深みと命の躍動、誠実で健康な、そんなカタチが見える、表現が重なる、 それを観たい。 ↑私のお買い物。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2024.05.14 14:29:39
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