プロフィール
天然風
古刹巡り、古い建築、路地裏歩き、読みもの、編み物、甘いものとお蕎麦の徒然
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2024/08/27/火曜日/台風が近づいている
先日、区の施設で暑い日中に無料で映画「Tove」を見た。知人に教えられなければ見逃していた。
諸々有難い。空席が目立つ。実にもったいない。
きみも来来♬
『彫刻家の娘』には父との葛藤が描かれているらしいけれど私はそれを読んでないので映画によって父と娘の関係のニュアンスを知り得た。
その父と死後に和解が生まれる場面がある。
肉親とは愛も憎しみもいざなえる縄の如し。
ソレ、DNAとなりぬる?
トーベ・ヤンソン母シグネもまた芸術家だが、娘の成長に横から手を伸ばしコネ回すことはしない知性と寛容の持ち主で、私はこの方のファンだ。
『ソフィアの夏』に出てくるおばあちゃんに彼女のパーソナリティが濃く活写されている。
この小説は私が今まだ読んだジュブナイル小説の
ベスト20に入る。
It would be terrible not to have your own money.
これは何かのインタビューで語ったシグネの言葉。
女性も働いて自分でお金を得ることを説いている。
ボーイスカウトしかなかった時代に、女の子だって森や川や湖や海で遊びたいとガールスカウト活動を始めた女性だ。
苦しいガードルから女性を解放したココ・シャネルと生死年がほぼ同じであることが興味深い。
映画の中で薪ストーブ用の薪を割り、電気工事もしてみせるトーベには、シグネの薫陶が生きている。
トーベはマルチタレントの持ち主である。
ガスも水道もない島暮らし、移動の小船の管理、それらをやり通せるヒトだ。
脂肪なしの、しなやかな細い筋肉が華奢な骨格を揺らすダンスが最高だ。ダンサーにもなれたろう。
そして同性愛者であった。
ヴィヴィカに翻弄されながらも、生涯彼女への愛は揺らぐことはなかったろう。
↓向日葵のようなヴィヴィカ
トゥリッキーというパートナーを得て平安の中にまどろんだとしても。
↓ムーミンランドで
ヴィヴィカに別れを告げるのも島暮らしをたたむのも、自らの精神と肉体をマネジメントできないと理解した時、である。見事、である。
映画エンドロールのスタッフ名に日本人女性の名前を発見、嬉しい。誇らしい。
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最終更新日
2024.08.27 12:18:56
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