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2024.12.13
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テーマ:読書(8787)
カテゴリ:本日読了
2024/12/13/金曜日/うすぐもり







〈DATA〉
出版社 岩波書店
著者  平野芳英
 2016年現在、荒神谷博物館副館長
NPO法人出雲学研究所理事

2016年7月20日      第1刷発行

岩波新書(新赤版)1612




〈私的読書メーター〉新書版なのに読むのに大変手こずった。あれ?手こずる、なんて言葉もなんか面白い。というように、本書において私は地名の、言葉の面白さに一つ一つ引っ掛かり、そして躓いた。有名どころではあるが、宍道湖。これでシンジコ。支豆支、キズキ。これはどうだ?十六島、ウップルイ!古代出雲を歩く、というタイトルどおり出雲=殆ど島根県の湖、御崎、湾、古道、谷、川、山、原、潟、平地、丘など地理的要素や信仰を風土記、記紀をひもとき今現在に至るまで足で歩いて記されている。国引きと国譲りの国つ神を出雲の観点から先ずはお試しと思いしが難し〉




『風土記』に登場する、国引き神話の主人公、八束水臣津野命ヤツカミヅオミヅノミコトは、水を司る神、という。


『古事記』にはスサノオノミコトの第四世にオミヅヌ神があり、これと同神とされるが、ヤツカミヅオミヅノミコトの名は風土記以外では見られず、出雲の地方神と考えられている。


この神が先ずは出雲地域の四つの国を統合した件が、国引き神話とあいなるようだ。


国引きでの重要な振る舞いは、御杖立ての儀式だという。



本文より、御杖立ての儀式について

「出雲郷から始まった国引きは、三瓶山を杭に国引きした土地を留め、二回目、三回目の国引きの国土を縫い合わせながら、宍道湖岸を東の方に移動していく。やがて最後の地を伯耆の国の大山に留めて国引きを終え、終えたその地に御杖を立て、「おえ」と言ったからその地が意宇という地名になった」


また、御杖立ての行為は『風土記』だけでなく、『日本書紀』や『播磨国風土記』にも見られるという。

著書は、赤坂憲雄氏が引用した、本居宣長の『古事記伝』の次の文に注目する。(ああ、本居宣長の外周をうろうろする私)


「御杖は、書紀には所杖矛ツキタマエルホコとあり、上に云る如く、古の矛は種々サマザマありて、木のかぎりにて身無きも常なれば、其の杖の如くつくをば、即杖と云も違はず杖即ち矛なり」


古代において御杖は権威の表象であり、またその杖の立った所から水がわきだす、などの神話は統治する領民の安寧をも意味するのだという。


故に、国津神の大国主神稲佐の浜で天津神、天照大神から使わされた建御雷神国譲りを承諾したとき、この国=葦原中国を平定したときの広矛を授け、もし天孫がこの矛を用いてこの国を治められたならば、必ず天下は平安になるでしょうと言って自らはお隠れになる。


に至るのである。


なんとなく将軍慶喜の大政奉還を描いた島崎藤村の筆の勢いを思い出した。


立石さんの水信仰、磐座の自然信仰、かねてより感じている琉球からの伝搬など興味深く。いま現在の国津神のあらましを少し散歩したい。





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最終更新日  2024.12.13 08:43:51
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