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大切な日々

大切な日々

幸せもつかの間で。。。

ゆうだいは生まれてすぐに頭のMRIを撮りました。どこに異常があって
どんな障害が残るのか検査する為です。帝王切開後でベットから動けない
妻を部屋に残して私は医師の話しを聞きに行きました。

実は話しを聞くまでは、NICUでゆうだいを抱っこして、「全然大丈夫
そうじゃん、呼吸が上手くできるかわからないとか、二時間でも生きられ
ればいいとか、医者って本当に大げさだよ」と本気で思っていました。

そんな楽観的な気持ちを吹き飛ばす医師の言葉、「延髄と小脳以外のほと
んどの部分が水になっています。発育の途中で血管がつまり、出来かかり
の脳が破壊されてしまったのでしょう。小脳だけでも生きていける幼児期
は問題ないかもしれませんが、予後は短く、もって小学生、中学までは
無理でしょう・・。」

最初は言われている事がよく理解できませんでした。自分の両親も健在で、
「死」というものは老人の死以外には接したことがなかったし、生まれた
直後に突然予後が短いと言われても。。医師の話を聞く間もかなり混乱
していました。

それでも病室で待つ妻にあまりショックを与えてはいけないと思い、平静を
装って必死に取り繕ったのを覚えています。

その日の夜病院から宿泊先のホテルに戻る途中、長く生きられないかもしれ
ないゆうだい、そしてゆうだいの幸せを誰よりも願っている妻の事を思い
ただただ涙があふれました。



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