2008/08/26(火)20:30
ダーウィンの悪夢
一匹の魚から始まる
悪夢のグローバリゼーション
ドキュメンタリー作品です。1匹の肉食魚を半世紀ほど前、タンザニアのヴィクトリア湖に
何者かが放流したことがきっかけに人々に不幸が容赦なく襲い掛かるという、
今、現実に起こっている出来事を取材する作品です。
数百種の固有種のすみかで、“ダーウィンの箱庭”と呼ばれていたヴィクトリア湖に
放たれた外来魚が巻き起こす悪夢を追ったドキュメンタリー。
タンザニアには沢山の黒人が住んでいます。人々は肉食魚を他国に輸出していました。
でもなぜか貧困なのです。毎日毎日餓死者が続出し、エイズが蔓延し、子供がドラッグ
をやる日常が淡々と映像に流れているのです。
それは半世紀前から増殖を始めた肉食魚=ナイルパーチのせいなのです。
そのナイルパーチは日本やヨーロッパを主に輸出され始めたのですがそれがきっかけで
貧困層が拡大してしまったのです。
飢えるならそのナイルパーチを皆で食べればいいじゃん!っで終わってしまうのですが、
魚を食べるには加工とかしないと食べられないじゃないですか。
その加工した魚を街では販売しているのですが値段が非常に高いので買えないんです。
そのせいで女たちは売春に走り、エイズが拡大し、毎日のように人が死んでゆきます。
コンドームなども英語表記のせいで結局使わないのです。
そして毎日、食料の奪い合いが起きて殺人も起こります。家の無い子供たちは
不安な夜を過ごしているのです・・・。
この作品を見て、非常に最悪な現状だと確信させるのが、村人たちが戦争を望んでいる
ということなんです。失業者が多いせいで、仕事=戦争って言うのもアリなんです。
戦争が起これば兵士として仕事に就ける。ただそれだけの理由なのです。
これはお金持ちの人や政治家に観てもらいたい作品です。
【ストーリー】
半世紀ほど前、タンザニアのヴィクトリア湖に何者かが外来魚ナイルパーチを放流する。
その後、この肉食の巨大魚は増え続け、湖畔にはこの魚を加工して海外に輸出する
一大魚産業が誕生する。セルゲイら旧ソ連からやって来るパイロットは、
一度に55トンもの魚を飛行機で運び、彼らを相手にエリザたち町の女性は売春で金を稼ぐ。
自分に罪悪感を感じてしまいました。→→