困ったモンだ

2005/09/05(月)03:14

温泉卵か半熟卵か 『仮面ライダー響鬼 三十之巻 鍛える予感』

鬼(33)

えぇっと、制作陣入れ替えで、世間様では毀誉褒貶かしがましい様でございます。 でもねぇ、寝る前の深夜…と言うより明け方に、カメハメ波的衝撃映画を見てしまった身には、多少の事じゃショックは感じられなくなっておりまして。…ムンチャなんですけどあれ見ちゃったら、大概のヘタレ加減でも、ドーンと来い超常現象な心持ちになれますです。ハイと、言いつつメイキングもDVDも持ってるんですが。つーか、脚本まで持っててこの罵詈雑言って、自虐が過ぎるわw さて、本題の『鍛える予感』。 一体、どれほど鍛えっぷりを強調すれば気が済むのかと。 まぁ鍛えてたのは鬼さんたちで、明日夢くんはまだこれからですし、正しいっちゃ正しいタイトルなんですが。 でもさ、“鍛える”って言葉を安易に使い過ぎてて、ちょい食傷気味。 も1つひねりが欲しいと思う、今日この頃。 で、巷では“ひねまくり”と評判の、今回の井上脚本&白倉Pのタッグですが、経験値0のニュートラルな視点での感想を。 うーん、正直、1話見ただけで簡単に判断は下せませんが、確かに空気が変わったのは感じられますね。 何より、少年ナレーションが無くいきなり導入部に入ったのは、プチ哀しい。 ドラマの掴みとしては、あれはあれで正しい演出なんですが。 ですが、ありきたりでつまらないっちゃつまらない。 今まで築き上げてきた様式美を崩してまでする価値があったかと言えば、疑問が残ります。 しかし、いつも都合よく飛び出てくるワンコがいる世界ですなw 今のご時世、野良猫はおっても野良犬には滅多に遭遇しませんぜ、親分。 モトクロス場に迷い込むワンコより、リアリティあるけどさ。 しかし、いきなり薄っぺらく見えてきたのは何故だ?前評判に毒されてる? 取敢えず、細川氏ってこんなにラディシュでしたっけ? 前回の味わいが、10倍に希釈されている気が。 響鬼さんが“待ってたぜ”と出陣していく場面、なーんかしっくりしない。 それにしても、マシュマロみたいな頬っぺたって、アァタねぇ… ホントにマシュマロ頬っぺなんで、嘘ではないんですが。ねぇw しかし、“素直で健全な少年”と言われて、誉められたと思う若人は今日日いないのでは。 そう言うのを青少年像に求めるのって、大人のエゴだと思うんだがなぁ。 まぁ、それを言っちゃったら、響鬼の世界を初めから否定してしまうんですがね。 桐矢クンねぇ…これがもう少しお芝居がねぇ… 今、この人でこのキャラを演るくらいなら、金パ努君をもっと生かしてくれた方が良かったのに。 予測されていたようなダークな人間と言うより、若さの自意識過剰がつっぱしってしまった少年。そう、悪くは無い。うん、こう言うコいる。実際知ってる。 “若さとはバカさなり” まさにそれを体現している存在ですが、やるのならそれなりに演技力がなきゃ、ホントに只の馬鹿にしか見えないっす。 若さゆえの愚かさは、いずれ変化するもの。只の馬鹿と同列にはならないかと。 これが演じられたら、大したもんなんですが。 明日夢の中の人が上手いだけに、その格差が感じられて残念なり。 そもそもね、今の若い女のコって、物凄くシビアなんですよね。 実際問題、あんな転校生がやって来たとしたら、幾らイケメンでも“バッカじゃねーwwww”と冷笑の嵐ですよ。 いや、イケメンだったらイケメンなほど、物笑いの種になるんだよなぁ。 これは絶対に間違いない。このカシオミニを賭けてもいい。 (と古い事を言ってみる) ふと思ったのですが、明日夢くんが温泉卵だとしたら、桐矢くんはかなりレアな半熟茹で卵みたいな感じかな。 ゆっくりじっくり中から固める事を目指す明日夢少年と、熱湯で取敢えず表面だけは固めてみたものの、中はまだ生に近い桐矢くん。 高いところから殻のまま落した時、案外と丈夫なのは温泉卵なんですよね。 その辺を、これから対比させていくのかな。 桐矢くんの中の人の演技力の向上と共に、請うご期待と言ったところでしょうか。 えー、色々な変化を感じさせてくれた今回ですが、魔化魍にもその波が。 火車ですよね、うん、火車だよな。 火の輪が転がってきて変化しながら立ち上がるのは、カッコイイと思う。 でも、出て来たのはお狐様。それも、おふんふん着用の。 うはぁ、笑っちゃって良いんですよね? あのブキ可愛い河童を作ったセンスは、一体何処に? (いや、アレを可愛いと思う自分のセンスが、難あり過ぎなんだって) いかにも、“子供番組にだす化け物キャラ”と言った造型。おふんふんは兎も角。 チープさとキッチュさは違うんだけどな。 今までと違った魔化魍という設定なのは了解致しますが、一般人との遭遇の仕方が余りにも普通の特撮のルーティーンをなぞっていて詰まらない。 響鬼ならではの登場の仕方ってのが、あったじゃないですか。 ヒーローも逸脱してりゃ、悪役も逸脱してる。それが、響鬼の世界だったはず。 今更、定番なぞってもツマンナーイ! この調子じゃ、今後、河原で武器補修なんてマターリ光景は望めないのでしょうかね。ウムム とまぁ、気がついたら、ニュートラルどころか否定派に傾きそうな予感が。 肯定的に見れば、今回も決して悪い話ではなかったとは思います。 あきらちゃんが頑張ってたし。 (でも、みどりさんの不在は哀しい) 停滞気味だった話に転換期をもたらし、全視聴者を???の嵐に巻き込んだ『お父さん…』の科白で次回への布石を打っているし。 面白くなかった、とは申しません。 ただ、それは余りにフツーな面白さなんですよね。 その枠に鬼たちを押し込める意向が、果たして、今まで構築してきた独特の世界観と合い入れるか。それが問題なんでしょう。 繊細な味わいの和菓子屋さんが、或る日突然、全国展開しているシュークリーム屋さんに店代わりしてしまったような感じ。 どちらも美味しいし、どちらもファンがいる。 でも間口が狭いけれど心癒される和菓子屋さんに愛着を感じる者にとっては、何処で食べても同じ甘さで、キツイ匂いを撒き散らすシュークリームは敬遠したい。 多くの方々が危惧していた事が、何となく判る気がした今回の話でした。 でもね。 今回は、これだけで全てを許せちゃうって事が。へっへっへ。 だって、提供読みが蔵王丸さんだったんだもん。 本編とは全く関係ないところで盛り上がった斬オタ、大量にいたはずだw これくらいの事でも喜ばしく思えてしまうのは、病膏肓に入る証拠ですな。 ごめん遊ばせ。へっへっへ。

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