不必要価値
好きになってもらえるだなんて誰にも思っていない。期待はしない。外見も内面もなにひとつ良いところがないと知っているから。わたしは、わたしが一番嫌いで。わたしは、わたしが一番大切。傷付くくらいなら逃げてしまおう。だってそれが最善の行動。痛いのも怖いのも嫌だから。本当の私なんて自分にも理解できてない。だから、誰かの思うわたしはわたしなんかじゃあない。それでいい。虚像であれば結局自分が傷つくことはないから。だけど、わたしの歪んだ感情は理解してほしいと嘆く。一番になりたい。わたしを何にも代え難く思い依存してほしい。失ったら大きな傷になるくらい。死んでしまうくらい。無理だってわかっているくせに。そんな人どこにもいないってわかっているくせに。だから簡単に要らないと捨てられたら。苦しくて悲しくて。ただ、夜を見つめ耳を塞ぐ。傷口から緑色のどろどろとした液体が出てくるのを感じないように。わたしは必要のない人間。わたしは使えない人間。わたしは、わたしは、わたしは。簡単に人なんて信じない。わたしのこと嫌いになるなら初めから好きだなんてそんな顔しないで。傷つけるなら初めからかかわらないで。ひとりになりたくないのに。わたしはひとりになっちゃうんだ。みんなみんなわたしをきらいになる。わかっているのにこのポンコツ脳味噌は同じことばかりを繰り返すんだ。ひとなんて信じたらだめだよ。どうせ私は最後には使えないからと捨てられるんだからさ。しんじゃえばいいのにってそういうこと?