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あんぱんガールの子育てちゅるるん記

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ヘルパー奮闘日誌 ぱきらちゃんさん

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2005年07月16日
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4人目。これが一番、キョーレツというか、私にしてみれば、非常識な人たちだった。


今まで出合った3人とも、それぞれに色々あって、ちょっと、うんざりしていた私。

3人目と、ちょうど同じ頃、4人目の人から、『会いたいですね!』と、手紙をもらっていた。

ちょっと、不安だった私は、思い切って、今まで会った人たちのことを、手紙に書いてみた。そしたら、その人からの返事は、

『酷すぎるね。子供のこと、なんだと思っているんだろう…。
 最近、私、あるサークルに入ったのだけど、一緒に行きませんか?
 常識のある人たちばかりで、とっても、楽しいですよ』


と書いてあった。
うーん。会ってみるか…。

直接、電話で話して、お昼をみんなで食べるというから、私も参加させてもらうことに。

最近出来たばかりの、市内在住のママ達の育児サークルで、みんな、すぐに意気投合したとか。

途中から入るのは、ちょっと気が引けたけど、いろいろな人と友達になれるのは、自分の世界が広がるし、いいことだもんね。

待ち合わせのバイキングのレストランに着くと、すごい人。とても、すぐには入店できそうもなかった。

とりあえず、初対面の彼女と、あいさつ。

…キャミソールに、つっかけ…じゃなくて、なんて、言うんだっけ…?? あ、ミュールか。茶髪というよりは、金髪に近くて、ちょっと、ガングロ系のメイクをしていて、いかにもヤンママ(死語だ…)な出で立ち。

ちょっと、嫌な予感…。

このままじゃ、入れそうにないから、店を変えることにした、と言うので、そのまま、彼女の車についていった。

真っ黒の軽で、エアロ仕様。人形がいっぱい積んであり、なんていうか、その…、『若者の車』という感じだった。(私、古いな…)

着いた先は、カラオケボックス

後から、同じような軽が、いっぱい入ってきた。…それぞれが、車高が低かった。

まさか…。

そして、それぞれの車から降りてきたヤンママたちは、全員、同じ格好をしていた。キャミソールに、ミュール、金髪、ガングロ系メイク…

ひえー、そういう人たちの集まりなの!? キャミソール着用が、ルール??

私は、Tシャツにジーンズ。あきらかに、浮いている…。

昼食をとるために集まったはずなのだけど、ひとりのママが、

「あたし、お腹すいてなーい」

と言うと、

「あー、あたしもー」

「そうだね、別にまだいっか、ってかんじー」

と、口々に言い出した。

最初に言い出した彼女には、4歳くらいの男の子がいたのだけど、

「ママ、お腹すいたよ…」

と言うと、

「これでも、食ってろよ。うるせぇなっ」

と、クッキーのようなものを、男の子に渡した。下の子には、ベビーせんべいを渡す。

「とりあえず、飲み物でも、頼もうか」

と、誰かが言い、ピッチャーポットのジュースを何個か注文。花びんのような、でかい容器に入ったジュースが来た。

そしたら、8人くらいいた、彼女達が、いっせいにタバコに火をつけた。

あの、狭いボックスの中で、小さな子供達がいるのに…。

ゆうゆうは、当然の如く、むせた。
私も、タバコのにおいが苦手なので、トイレに行くふりをして、非難。あんなところに、ゆうゆうを置いて置けない。

そして、いそいで、姑に電話。

「お願いだから、すぐに、私の電話に折り返し、電話をかけて!! すぐにお願いします!!」

と言って切った。
でも、姑は、よく理解していなかったのか、なかなかかけてきてくれない。

部屋に戻ると、煙でもやもやとした中、赤ちゃん達が、平然としていた。
…慣れているの? 大人の私だって、こんなにも息苦しいのに…。

ゆうゆうも、私から離れようとしない。

彼女達は、カラオケをするわけでもなく、楽しそうにおしゃべりをしていた。

「今ね、今度は、みんなでパチンコ行こうよって、話していたところだったんだよー」

と言う。

えぇー、パチンコ?? 子連れで、パチンコー!?

もー、私とは、住む世界が違う。・・・と、めまいを起こしていたら、電話が鳴った。

「ちょっと、ごめんなさい」

私は、すかさず、部屋を出て、電話に出ると、当然、姑が驚いた様子で、聞いてくる。

「なにか、あったの!? 大丈夫なの?」

「うん。とりあえず、帰ってから、ゆっくり話すから…」

それだけ言って、電話を切った。
そして、また、部屋に戻り、彼女達に、

「なんだか、姑が、具合が悪いから病院に連れて行って欲しいって言ってきたから…」

と、適当に理由をつけて帰ることにした。もー、こんな煙たいトコ、一秒だっていられない…。

「そっかー。残念だね。また、今度ね」

「うん。それで、ここの支払いは…」

と、何も手をつけてもいないし、カラオケを歌ったわけでもないけど、とりあえず、聞いてみた。

そしたら、

「そうだよねー。受付に聞いて、支払ってよ

と、言われてしまった。うー、やっぱり支払うのか…。

受付に行って、聞いてみた。

「帰るのですけど、いくら払えばいいですか」

「え!? もうですか? 歌われてないですよね」

「はい。急用ができまして…」

「うー。これからどのくらいいるのか、分かりませんので…。別に、いいですよ、数分しかたっていませんし、頭数には、入れませんので…」

と、店員さんも言ってくれたけど、

「歌ってないし、飲んでもいないから、支払いなんていいよー」

とは、言ってくれなかった彼女達のこと。何を言われるか分からないので、

「じゃあ、これで…」

と、2千円を置いてきた。

「いいんですか?」

と店員さんは言ったけど、結婚してから、カラオケなんて、ずっと行っていなかったし、この頃の、カラオケの相場なんて知らない私は、そうするしかなかった。

そして、店を後にして、すぐに家に帰った。

時間は、すでに3時近くなっていた。
お腹はぺこぺこだし、ゆうゆうにも、あんなところに連れて行ってしまって、可哀想なことをしてしまったと、すごく、後悔した。


別に、キャミソールなどを着て、華やかにしていることが、悪いのではなく、子供のことを、何一つ考えていなく、自分達の好きなことをしている彼女達のことに、あきれ返ってしまった。

母親の自覚、とか、自分を犠牲にして、子供達のために…なんて、コトじゃなくて、なんか、こう、うまくいえないけど、こんな人たちがいるんだ…ということに、ショックを受けた。

その後、彼女から手紙が来た。

「こないだは、残念だったねー。また、今度ね」

みたいな事が書いてあった。

私も、私を自分の仲間に紹介してくれた、彼女の顔をつぶさないように、細心の努力をしたつもりだったので、自分を責めるような内容が書いてなかったことに、安堵した。

そして、当たり障りのない内容の手紙を返した。

…もちろん、また、会いたいなどとは、書かなかった。


そして、彼女から、手紙が来ることは、二度となかった。


実は、この後も、もうひとり「会いたい」と言ってきてくれた人がいた。

年賀状の写真を見ても、誠実そうなだんな様と、やんちゃそうな男の子と一緒に写っている彼女は、素敵な笑顔の女性だった。

でも、もう誰とも会いたくなどなかった。
これ以上、こんな思いをしたくなかった。

翌年の年末、喪中はがきが来て、彼女は、だんな様のご両親と同居することとなったと、書いてあった。
転居先の住所は、改めて、またね…と書いてあったけど、それきり、彼女からも手紙が来なくなった。

この年、我が家も喪中で、喪中はがきをそれぞれ出した。

そして翌年、ペンフレンド達に、こっちからも年賀状を出さなかったし、彼女たちから、誰からも来なかった。

そして、私の、たまごクラブから始まった文通生活は、自然消滅した…。









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最終更新日  2005年07月16日 18時06分14秒
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