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テーマ:中国&台湾(3303)
カテゴリ:台湾起業家塾
私は社員達を「人材」と呼ばずに「人財」と呼んでいます。
今回は、なぜ「人財と呼ぶか」を、ご紹介致します。 わが社のクライアントは、在台日本企業の日本人経営者ですが、日本人を雇おうと思ってもワーキングビザが発行できませんでした。 また、優秀な台湾人を雇うにしても、台湾ではコンサルティング業の地位が日本以上に低く、外国人が作った吹けば飛ぶような零細企業に良い人材が入社してきてくれるわけがありません。 日本語と中国語ができて、コンサルタントとして必要な知識が有って、台湾のビジネス事情に精通していて、頭の回転が早くて、しかもビザがいらない(台湾人と結婚している等)… 創業当初はそういう人材を探していましたが、ある日起業家仲間の友人が私に気づかせてくれました。 「経営者と同じことができる人材はいない。もし居たとしても既に経営者になっている。」 このことに気づかされて、時間は掛りますが、「条件を一つでも満たす人が居れば積極的に雇用し、足りないスキルは入社後身につけてもらう」方法を採ることにしました。 わが社で利益を生み出せる様になるには、早い人で2年、遅い人は5~7年ほど掛りますが、前向きに人に投資してきたお陰で、最近どんどん実になり始めています。 そうすることで12年間、毎年40%の成長を続けてこれましたし、舵取りを間違わない限り、これからも成長は続いてゆく筈です。 しかも、「人材」を「人財」に変える努力をすることで、現実では簡単には見つからない人財が沢山増えるわけですから、これは競合にとって大変強力な参入障壁(他社が容易に参入できない壁)になります。 つまり、当初意図したわけではないのですが、「競合が参入してきても容易にはキャッチアップできない」状態を創り上げることができたのです。 ビジネス規模の小さい時期には社員の給料が私の給料よりも高かったことも、数度となくありました。 でもその投資のお陰で、皆素晴らしい「人財」に育ってくれています。 何人かの社員達から「昇給額を多少減らしても構わないから、もっと会社に内部留保してほしい」との要望も頂きますが、私はこう答えます。 「預金してあるお金は年1%も増えないが、人に投資すれば、年数十%~数百%に増える」 私が社員達を「人財」と呼ぶのは、私にとって本当に財産だと思うからなのです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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