盤洲干潟 砂浜と葦原
盤洲干潟(ばんすひがた)は、東京湾一大きい干潟。その面積は最大1,400haに及び、砂地干潟としては国内最大とされる。その砂の主な供給源は、小櫃川(おびつがわ)などである。小櫃川は木更津市畔戸付近で東京湾に注ぐ長さ88kmの二級河川。上流部は砂質凝灰岩を刻む谷が連なる。 小櫃川河口へ行くと北にアクアブリッジ、南に君津・製鉄工場群が見える。西の方向には富士山を望むことができるが、訪れた時刻には薄く霞んでいた。畔戸の浜沿いに視線を移すと平成14年に開業した「ホテル三日月」がある。干潟の環境に何らかの影響を及ぼしたであろう・・。 河口とホテル三日月との間にドーナツ形の浸透実験池跡がある。外径150m×内径75mの貯水池だ。旧八幡製鉄等への工業用水を確保するために考えられたもの。2重構造として淡水を貯めるようとしたがうまく行かなかったようだ。ヨシ原に埋もれた遺跡で、カワウの営巣地と化している。 広重は畔戸(黒戸)の浦を「冨士三十六景」を描いている。木更津湊は江戸へ運ぶ物資が集まる地として栄え、多くの船が往来した。浮世絵には五大力船3隻が描かれている。大きいもので、500石積み(約75トン)の船だという。現在は巨大なタンカーが往来する東京湾だ。写真-1 小櫃川河口の砂浜とヨシ原。北側を望むとアクアブリッジとホテル三日月が・・。 写真-2 盤洲干潟と君津製鉄工場群。現在、工業用水は小櫃川のダム群により供給されている。 写真-3 干潟と東京湾の向こうに淡い富士が見えた。写真-4 広重・冨士三十六景「上総黒戸の浦」。 写真-4 浸透実験池跡の上空写真。女性の横顔のよう・・。