カテゴリ:荒川・多摩川水系
荒川の河岸段丘に広がる秩父市街地の中心部に、柞乃杜(ははそのもり)がある。母巣の森とも表記する。この森を境内とする古社がある。創建が2000年前以上と言われる秩父神社である。その頃は「知知之国」と呼ばれ、神話の世界に近い。
秩父神社は、徳川家康が再建した権現造りの華麗な建物。この本殿・拝殿には、数多くの彫刻で彩られている。江戸初期の伝説の彫刻職人・左甚五郎が彫ったとされる作品があるのだ。左甚五郎と言えば、日光東照宮の「眠り猫」が有名。彼の作品は、日本全国に100箇所以上あるという。 本堂正面(南面)には、「子宝・子育ての虎」が飾られている。家康が寅の年、寅の日、寅の刻に生まれたことに由来するという。東北面(鬼門側)には、守護を意味する青龍「つなぎの龍」が掲げられている。鋼製の鎖と彫刻の組み合わせがユニーク。色鮮やかな彫物と森の空気で英気を養える。 秩父神社の南側には、昔の町並みが保存されている。番場通り・買継商通りには、昭和初期の古い建物がいまでも活躍している。秩父織物の出荷する商店や織物工場が軒を連ねた場所。かつての「秩父銘仙出張所」跡の蕎麦店は、平成16年に文化庁有形文化財に登録されている。 写真-1 彫刻が彩る秩父神社。参道の南延長線上6kmに武甲山(妙見山)がある。 写真-2 本殿正面に飾られている「子宝・子育ての虎」(左甚五郎の作)。 写真-3 本殿北東面に掲げられている「つなぎの龍」(左甚五郎の作)。 写真-4 「買継商通り」の蕎麦店。昭和初期の建物で、文化庁有形文化財の登録証がある。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2012年06月23日 04時15分34秒
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