清多夢くらぶ

2012/07/19(木)06:08

噴火湾を見渡す 地球岬

土木遺産、歴史遺構(89)

  北海道渡島半島の東側に噴火湾がある。半島によって三方を囲まれた湾で、内浦湾が正式名称。湾の形がほぼ円形(直径50km)なので、昔から噴火湾と言って来た。しかし、カルデラに海水が進水した訳ではないらしい・・。  この噴火湾を一望する位置に「チキウ岬灯台」がある。灯台の建物高さは15mではあるが、断崖絶壁に立つので、光源高さは海面から133mである。光達距離44kmを誇り、北海道第1位の海灯の塔。大正9年(1920年)に完成した八角形の白亜の塔。土木学会選奨土木遺産として平成17年に登録済。 室蘭港を囲むように伸びる江鞆(えとも)半島には、海抜100m前後の断崖が14kmに渡り連なっている。岬灯台から東に400m離れた地球岬観光道路からは、室蘭八景「金屏風」を眼下に眺めることができる。また岬灯台から西に1.4km行くとチャラツナイ橋から対岸の北海道駒ケ岳を望める。 噴火湾は、山の栄養分が集まる豊な海。毛がに、海老、ホタテが特産。円形の海岸を8市町村が取り囲む。特に函館本線と室蘭本線が分岐する長万部駅は「かにめし」で有名だ。全国駅弁人気ベスト10に森駅(3位)と長万部駅(4位)がいる。昔から鉄道の旅は、各地の駅弁を食べることが楽しみ・・。 写真-1 噴火湾の断崖絶壁に建つチキウ岬灯台。海抜131mから44km先まで照らす。写真-2 室蘭市母恋南の名勝・金屏風。屏風岩が朝日に映え黄金色になるという。写真-3 チャラツナイ橋から北海道駒ケ岳を望む。オットセイが群がるような奇岩の浜。写真-4 平成17年度土木学会選奨土木遺産の認定証。毎年7/16(海の日)に一般公開される。

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