清多夢くらぶ

2013/03/06(水)16:01

五輪色の輝き 三井本館

江戸・東京(406)

  日本橋の三越本店北側に、道路一本挟んで三井本館ビルが建っている。昭和4年(1929年)に関東大震災で被災したビルを、耐震耐火の構造に建替えた。以来日本橋の名物の一つになった。イタリア産の大理石を使用した地上7階の建造物。国の重要文化財に指定されている。  三井本館は、江戸の大商・越後屋の跡地に造られた。現在の江戸桜通りは、かつて駿河町通りと呼ばれ、呉服屋越後屋の店が軒を並べていた。道路は北西方向に配置され、富士山が望めたという。広重・名所江戸百景「する賀てふ」にその様子が描かれている。 日本橋・神田エリアで「江戸古町祭り」が開催されている(3月9日まで)。この時期、IOC評価委員による2020年開催候補地の視察と重なった。ローマ風の列柱が並ぶ三井本館の外壁は、特別ライトアップにより五輪色に染められた。評価委員の目に留まれば幸いだ。 三井本館の隣に、昭和10年に造られた三越本店ビルがある。東京都の歴史建造物に選ばれている。本館中央ホールの吹き抜けには「天女像」が立っている。天女(まごころ像)と称し、日本橋三越本店の象徴だ。久しぶりに拝見したが、その豪華絢爛は失われていない。写真-1 三井本館の夜景。7階建ての重厚な建物で、国の重要文化財。写真-2 ローマ風列柱を五輪色に染めるライトアップ。江戸桜通りから眺める。写真-3 日本橋三越本店の象徴たる天女(まごころ)像。写真-4 広重・名所江戸百景「する賀てふ」。ひし形暖簾が続く駿河町通り。   

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