カテゴリ:利根川水系
小貝川に3つの大きな堰がある。関東三大堰(福岡・岡・豊田)とも言われ、このうち最上流に建設されたのが福岡堰。農繁期に水門を閉じると、貯水量275万トンのダム湖が出現する。堰天端からは北方に筑波山を望むことができる。 福岡堰は、つくばエクスプレス線みどりの駅から西へ3km、つくばみらい市と常総市の境に位置する。福岡大堰または福岡頭首工とも呼ばれた。中央部を占める可動堰は、大きなシェル型構造の越流扉(長さ28.7m×高さ4.5m)を2門備えている。 小貝川は、洪水をおこす「暴れ川」として知られ、利根川の支流で最も長い川(延長=112km )。昔は鬼怒川と合流しており、水害を度々引き起こした。江戸時代に入りと伊奈忠治らの努力により、小貝川と鬼怒川の分流に成功した。 この分流で洪水被害が激減すると、湿地帯の開墾が始まる。しかし豊かな農地に変えるためには安定した水が必要となる。その後小貝川に大堰が3つ造られた。福岡堰は明治以降、大改築を3回も行っている。日本のコメ作りは、堰や水路等のインフラ整備と伴に発達してきた歴史がある。 写真-1 小貝川と福岡堰を下流から望む。北方に筑波山が見える。 写真-2 上流から福岡頭首工を望む。可動堰2門を卸して湛水状態。 写真-3 福岡堰の下流。小貝川の堰群で、最初に洪水を受け止める「おおぜき」
写真-4 シェル型構造越流扉の塗装はサクラ色。長さ28.8m×高さ4.5m。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2013年04月08日 16時04分03秒
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