カテゴリ:国内旅景色
松の木と対峙する大谷石造りの聖堂がある。東武宇都宮駅のすぐ南に建つカトリック松が峰教会である。大谷石を使用した建造物のシンボル的な存在だ。平成10年に文化庁・登録有形文化財に認定された。その後平成13年に修復が完了して、一般公開されている。 雑木林だった松が峰に教会が出来たのは明治43年。その後周りに人が住むようになり、ロマネスク様式の本格的な教会が昭和7年(1932年)に建て替えられた。設計者がスイス人建築家だという。鉄筋コンクリート造り、大谷石仕上げの白い艶(つや)のある聖堂だ。2つの尖塔を持つ華麗な建物である。 大谷石(流紋岩質溶結凝灰岩)の建築用材としての特徴は、(1)耐火性に優れている、 (2)重量が軽い、(3)加工が容易なこと、である。昭和30年代には、採掘方法にカッターおよびチェーンソーが導入された。かつては120箇所の事業所と年間89万トンの生産量を誇った。現在は12箇所、年間2万トンに激減した。 教会内正面にドイツ製のパイプオルガンがある。パイプ数1,244本。11月2日には、パイプオルガンのコンサートが開かれた。大谷石の空間は、独特の音響効果があるとされる。要因は大谷石に含まれるゼオライトとか・・。原発事故の際、汚染水の応急処理に使われた鉱物。吸着性・防湿性がある。
写真-1 二つの尖塔を持つロマネスク様式の教会。宇都宮市松が峰町に建つカトリック教会。 写真-2 柔らかな艶(つや)のある外壁とドーム形入口と。1932の数字は建築落成年を示す。
写真-3 雨どいのカエルは、大谷石の彫刻作品。 写真-4 明るくて清潔感がある教会。パイプオルガンが正面に。 写真-5 大谷公園と日光連山を望む。県庁ビル15階から。パノラマの展望フロア。
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Last updated
2014年11月05日 18時01分04秒
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