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子供の定期健診で、病院に行った時の事。
駐車場に車を停めて、病院に向かう途中 一人のおばあちゃんが、下を向いて、何かを探してるみたいで 「何か探してるんですか?」っと声をかけると 「実は私ね、10日前に入院しまして・・・」 っと、おばあちゃんの身の上話が始まっちゃった。 『しまったなぁ、声かけなきゃ良かったな。いつまでコレが続くんだろう?』 って思いながらも 「うん。うん。」と話を聞く私は偽善者かもしれないって 思いながら。 すると、 「実は入院中、病室泥棒に遭って、お金を取られてしまって・・・。」 と言い出したおばあちゃん。 その時私の脳裏を横切ったのが、ちょっと前にTVで見た 80過ぎの女詐欺師。 『もしかしたら、お金が無いからタクシー代を貸してって言われるのか??どーしよー!』 そんな事考えてたけど、そうではなかった。 どうやらおばあちゃん、結局のところ バス停まで行きたかったらしい。 バスは、敬老パスで乗り放題だから お金がなくとも、なんとか家には帰れるからね。 で、説明はしたものの、少しボケ気味なおばあちゃん。 うまく通じてるかわかんなくて どっち方面のバスに乗りたいのか聞いて 片足が不自由なそのおばあちゃんの手をひいて 一緒にバス停まで歩いて行く事にした。 ゆっくりゆっくり歩く途中 「いつもバス停がわからなくなって人に聞いても みんな適当な事を言って行ってしまう。 あんたはいい人だ、命の恩人だよ。」って。 『恩人だなんて、そんな大げさなぁ~。』って思ったけど 言われて悪い気はしないし、おばあちゃんもなんだか 嬉しそうにしていて、こっちまで嬉しくなってきた。 11月の外の風は冷たかったけど、バス停までの数分間 おばあちゃんとつないだ手は、その後もずっと なんだかとても温かかった・・・。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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