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2005/02/23(水)02:07

エジプトでの食事 (エジプト生活 ~19~)

海外(131)

エジプトのメシはうまかった。 ただし潔癖の人はかなり厳しい状況に追い込まれるであろう。 エジプトのメシでメインになるのは「アエーシ」といわれる薄手のパンなのだが、これは道端で売っている。 薄い板が地面に置かれ、その上に山積みになっている。もちろんビニールなんぞにくるまれてはいない。剥き出し。 「おっちゃん、3枚ちょうだい」と頼むと、素手で3枚鷲づかみ。そのまま手渡されるのだ。 パンですから、まさか水洗いするわけにもいかず、食べるときは「パンパン!」っとほこりを掃っていただきます。 潔癖の人は食べるものないです。 一番好きだったのは「シュワルマ・サンドイッチ」 アラブ各国で食べられている、薄く切った羊肉を縦に何重にも重ね、外側からゆっくりあぶって焼く。 焼けたところからでっかいナイフでこそぎ落として、それをさっきのアエーシに、玉ねぎなどと一緒に挟む。 これがうまいのなんのって。 5つは楽勝でいけますな。 忘れちゃいけないのが「ターメイヤ」 これはエジプト版コロッケですな。 中身がおそらく豆をすりつぶしたもので、色は緑色なんですが、食感はまさしくコロッケ。 これまたアエーシに挟んで頂きます。 朝食にはぴったんこ! さてこんな感じでうまいうまい!と楽しんでいられたのは半年まで。 半年を過ぎるとさすがにきつくなってきました。 「さっぱりしたものが食べたい!」 ある日、日本から送られてきた週刊誌の裏表紙に胃腸薬の広告が載っていて、それが「ざるそば」の写真がババーン! たまらん!食いたい!今すぐ食いたい! どうしょうもなく、おいらはスパゲッティを茹で、それを冷水で冷やし、水で薄めた醤油(日本から持参)につけて食べた。 ええ。死ぬほどマズかったです。 そんなある日、日本の実家から救援物資が送られてきた。 ダンボールを開けると、目に飛び込んできたのは 「サッポロ一番 みそラーメン!」 「ボンカレー」 「のり」「インスタントコーヒー」 おっかさん!でかした! すべてがキラキラ輝いて見えたものだよ。 もし目の前に肉汁したたる分厚いステーキを出されたとしても、「サッポロ一番みそラーメン」の勝ち~。 毎日職場で、エジプト人たちに「タベロタベロ」とごちそうになったエジプト料理はここでは紹介できない。 なぜなら「名前」も、材料すらわからないのだ。 そして味も表現不可能。はたして食べ物か?ってところから疑ってかかりたくなるようなものが沢山あった。 しかし、善意に満ちた笑みで「どうだい?おいしいかい?」と言われると、「サイコー!!」と言って食わざるを得ない。 その時おいらの目が涙でにじんでいたことを エジプト人たちは知らない。

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