ラスベガスのカジノ。

ここはおいらにとっては、夢のワンダーランドであった。

そもそも、おいらはこうした賭け事に関しては英才教育を受けて育ってきたと言って良い。
麻雀は小学生の頃、家族マージャンで覚えた。
正月になれば、親戚一同でオイチョカブだ。

１８歳を過ぎたら、普通にパチンコ屋に行っていた。
それも「両親、兄弟も一緒に」である。
一家そろってパチンコ屋に行く家族も、今から思えばどうかと思うが、
ろっくん家ではいたって普通の事であった。

イタリア旅行の際登場したおいらのおっかさんは、
大雪で道路が完全に塞がり、交通が麻痺したある冬の日、
吹雪の中、徒歩でパチンコ屋まで雪をかきわけつつたどり着き、
「今日は客も来れないだろう」と思っていた店員を仰天させたとゆう。

そんなおっかさんの息子である。
いわば、おいらはギャンブルの「サラブレット」なのだ。

まぁ、世間様ではこの「ギャンブル」に対して、眉をひそめる方も多いであろうが、
そうやって子供の頃から教え込まれているので、限界を超えてのめりこむ事もなく、
「遊び」としてたしなむ事ができるようになっているのではなかろうか。

そこで、ラスベガスである。
なにしろ、右を見ても左を見てもカジノですぜ？
たまらんわけですよ！

２４時間、ぶっ通しでやってるわけですよ。
蛍の光なんて流れないわけですよ。

しかも、パチンコ屋ではありえない事ですが、好きなお酒をちびちび飲みながら遊べるわけですよ。
あは～ん！たまらん！

そのお酒を運んできてくれるのが、バニーちゃんなわけですよ。
くぅ～っ・・・！

そのお酒が、全部タダなわけですよ。
ああ、もうダメ・・・あは～ん。

ヨーロッパでもカジノに行きましたけど、気取ってるつうか、敷居が高いというか、
基本的にネクタイ着用なわけで、みんな「タキシード」みたいな所で落ち着かないんです。
でもラスベガスはもう、ジーパンによれよれのシャツでも全然ＯＫ！
あは～ん♪いいじゃないですか！


「ＫＥＮＯ」ってゲームがありましてね、
１～５０までの数字から好きな数字を適当に選んで券を買うんですな。
何個の数字を選んで、そのうち何個当たったかで配当が違うんですが、
１０個選んで全部的中したら、億ですよ。億。
これが１０分毎くらいに抽選してるわけですよ。
いわば、やたらペースの速い「ＬＯＴＯ６」みたいなもんでしょうか。
なにしろ買ったらすぐ抽選ですから。
この抽選が、カジノのいたるところに設置されたモニターに映し出されているんですよ。
だから、券を買って、ルーレットなどで遊びながら、モニターを見て「お！おお～っ！」とか
言えるんですな。

想像してみて下さいな。
１０分毎に抽選されるＬＯＴＯ６の数字にドキドキしながら、バニーちゃんの持ってくるスコッチのロックを
片手に、閉店時間も気にせず２４時間遊べるパチンコ屋を。
そりゃ、タマランでしょうに！

恐らく、ラスベガスを楽しめるかどうかは
日本でパチンコ屋を楽しめるかどうか、で判断可能かと。

「パチンコ屋なんてうるさくてうるさくて！１時間も居られないわ！
　それに３千円でも使ってしまったら、ああ美味しいものでも食べたらよかった、ってすごく後悔するし」
なんてゆー、おいらの彼女みたいな人にとっては
ラスベガスなんて、つまらない街なんでしょうなぁ。

まぁ、そんなわけで、おいらは二晩ぶっつづけでカジノを堪能させて頂きました。
ジャックポットで獲得した２７００ドル。
拾ったようなもんだから、全部無くなってもいいや！と開き直って勝負したのがよかったのか、収支はちょい勝ち。

おいらは大満足で、次の目的地、グランドキャニオンへ向かったのである。