2005/09/09(金)11:04
『夏と花火と私の死体』/ 著 乙一
乙一さんの本を読むのは、これが3冊目。
ただ、面白いけど何となくはまりきれない
自分がいました。
でも、ものすごくコアなファンが多い作家さん
なので、それを見極めるべくデビュー作を
手にとってみました。
『夏と花火と私の死体』です。
確かにこのデビュー作はすごい!
書いた時点で作者は16歳、賞を取ったのが17歳。
これは只者ではない!と思わせるのに充分な作品。
確かに荒削りな部分も目立つし、無理のある箇所も
見受けられましたが、この感性と独特の雰囲気は
すごいとしか言いようが無い。
子供の持つ、残酷さと無邪気さをバランス良く描き
怖さと、どきどき感をうまく高めています。
まさに作者の原点という感じでした。
年齢的に近い読者には、この感性と才能はかなりの
魅力にうつるかも。
あとがきを小野不由美さんが書かれているあたりも、
作者に対する期待感が読み取れますよね。
これからの作品に期待したいです。
夏と花火と私(わたし)の死体
419円