2009/08/16(日)13:58
『さがしもの』 角田光代
久しぶりに女性作家さんの本を買ってきました。
角田光代さんの本は、これが2~3冊目かなぁ?
本がキーポイントの短編集っていうのに惹かれて
手に取ってしまいました
お話の方は
「その本を見つけてくれなけりゃ、死ぬに死ねないよ」
病床のおばあちゃんに頼まれた1冊を求め奔走した少女の
日を描く「さがしもの」。
初めて売った古本と思わぬ再会を果たす「旅する本」。
持ち主不明の詩集に挟まれた別れの言葉「手紙」など9つの
本の物語。
無限に広がる書物の宇宙で偶然出会った「ことばの魔法」は
あなたの人生も動かし始める。
本当に、本も人と同じで出会う物ですよね。
年齢によってもその内容の受け止め方が違ってきたりする
のも面白いところだし。
そんな本が話の重要なポイントになる9つの読みやすいお話。
電車の中などで読んでいたのですが、あっという間に読めて
しまいました。
本は物心ついた時から生活の一部になっていて、親も本を
買うお金はいくらでも出してくれたので、放課後等によく
出入りしていた町の本屋さんを思い出したり、友や恋人と
貸し借りしあった本を思い出したり。
同じく病床の祖父から頼まれて、捜し歩いたある本の記憶
などが一気に甦ってきました。
本が身近な方には面白く読める1冊です。
角田さんの本って、もっと毒のある印象があったのですが、
これはかなり読みやすいです。
さがしもの
460円