我思う、ゆえに我あり

2007/12/21(金)16:33

韓国大統領選挙結果

時事(190)

19日に韓国の大統領選挙が行われた。大方の予想通り、保守の李明博が勝利した。よく言われているのが、貧困層から這い上がってきた、文字通りのたたき上げのようで、35歳にして財閥のひとつ、現代グループの建設会社のCEOにまで上り詰め、ソウル市市長を経て青瓦台への切符を手にした。 非常に勤勉でがりがり物事を進める系らしく、「ブルドーザー」とあだ名されるほど。経済発展をテーマに企業家による経済再建を訴えた。で、壮大な計画なのが、7%の経済成長、10年後所得倍増4万ドル、GDP世界第7位(現在は14位)を主旨とした、747プロジェクト。 だが、企業家といえば聞こえはいいが、相当スキャンダルまみれでもあるようだ。選挙前から起訴か?といわれているくらいだ。一応、大統領は起訴免除らしいが、大統領に選ばれた人はどうなるの?というところは微妙らしいが、さすがに起訴はされないのでは?という憶測もある。 何となく、田中角栄に似ている。田中も貧しいところから始めて、今太閤といわれ、「コンピュータ付きブルドーザー」というあだ名を持つ。スキャンダルだらけなところもそっくり。 韓国大使館の広報部、さすがと思えるのが、当選発表の日に、李明博の経歴、外交に関する考え方などについて速報を韓国ウォッチャーにメールして、パンフレットは20日に完成予定という。ちなみに、日本大使館は安倍や福田が首相になっても、そんなことはしなかったけどね。 で、保守らしく、米韓同盟強化、北朝鮮へは核施設の停止だけでなく核廃絶までも求める考えだ。そういうところでは、アメリカ側が歓迎するのもうなづける。 さらに、アメリカもさすがだな、と思えるのが、韓国の大統領選の翌日、翌々日には大統領選結果をどう見るか?についてセミナーが開かれ、予定されている。 もちろん、アメリカ側は歓迎という話ではあるが、大統領選で何が特徴かというと、直前にノムヒョンが北朝鮮にいったのに、北朝鮮問題が選挙に影響しなかったということ。すでに、既成の隣国として脅威とも思わず、無関心に陥っているものらしい。さらに、どの候補も北朝鮮政策にあまり差がなかったこと、ノムヒョンのリベラル政治への反発(というより、尊大にみえるノムヒョンが嫌い、ということらしい。彼の政策が嫌いとかいう問題以前に。)が作用したようだ。あと、面白かったのは、韓国は中国に対し警戒心を高めてきているということ。気持ちは分かるが。 そういう気運なら日本も韓国に近づきやすかろう。が、不動路線ではなく、根無し草的な気運だろうが。とりあえず、福田も就任式には出席するようだし、まずは好調な滑り出しを期待したい。

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