2009/10/21(水)14:44
安全保障は人気ない?
今日は私と同じような問題意識をもって日本の安保について勉強している友人と一緒にご飯を食べてました。
しかも、同世代なので、何となく、話は日本人で安保をやろうという次の世代がいない、という話に。
ワシントンにも、ボストンにも。ってか、やばいじゃん。ワシントンにこそ一番集まっておかしくないのに。が、修士2年間を経ると、大概日本に帰ってしまう。安保を継続しているのは、官僚くらいなものだ。
それに、安保を勉強してその後の就職先がイマイチ見えにくい。修士や博士を取ったら自衛隊の幹部にしてくれるわけでなし。アメリカだと、米軍以外にもシンクタンクだの、防衛産業だの、といくらでも選択肢はあるが、日本だと、ないよねえ。
それもあるんだろうけど、もっと根は深い。
私がワシントンに来たのは2005年ですが、大学院時代に夏の間だけ、2003年にワシントンでインターンをしてました。
その頃って、日本人でも何だかよく分からんけど、というより、胡散臭いけど、野心家とか、もっとやんちゃな人々が多かった気がするんです。
松下政経塾出身という人が結構いたり、いつか政治家になりたくて別に所属先があるわけじゃないのに、徘徊している人、とか。
また、セミナーをやっていても、何も知らないから聞けるような質問をしちゃう人とかも、結構いた。
まともな人もいたけど、そういう変わった人(20世紀前半には、大陸浪人と言われるのだろうか)がいたので、エネルギーが感じられた。
そういう人が、ここのところ、一気に息を潜めてしまいました。行儀がよくなった、というか、小さくまとまった、というか。
ワシントンは特にそうだろうけど、それじゃ、生き残れない。
おかげで、ワシントンのシンクタンクで日本人が各自の諸事情でいなくなっていくのに、その補充がない。別に全く日本人を雇う意思がワシントン側にないわけではない。未だ、日本の専門家は数名いるのだから、そのアシスタントというだけでも、それなりに需要があるはずなのに。
あまりに日本的になりすぎて、新聞だのテレビで見る人だから、私などがいっても無視されるだけ、とか、申し訳ない、とか。
そういうシャイな気持ちでいると、就職活動もままならない。ネットワークもあまりできない。
シンクタンクなんて別に就職試験なんて公平なものがあるわけじゃない。ほぼ、ひたすら、ネットワークがものをいう世界なのだ。
他人に、こやつできるな、とか、努力してるな、と思わせるには、それなりの努力がいる。個性的であればあるほど、成功率は高い。
セミナーに聞きにいって、鋭い質問をするというのも手だし、後でスピーカーに会いにいって、面談の約束を取り付けるとかもありだ。教授の知り合いを紹介してもらうのもいい。
日本みたいに、学歴のベルトコンベアに乗っかっていれば、いつの間にか、職歴のベルトコンベアに自動的にのれるというわけではない。
のに、ベルトコンベアに乗っかっているつもりで、2年間を過ごしていたり、ビザがきれるまでのほほんとしていると、就職先にありつけない。
型破りでもいいから、色んな人に合うように努力をしたらいい。他人に背中を押されないと動かないとか、押されても動かない、とかだと、何もおきない。