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テーマ:政治について(19777)
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昨日のブログに以下のコメントをいただきました。
「結局、日本の安全保障政策が冷戦終結後の方向性をいまだに見出せず迷走を続けていることが根本的問題なのではないでしょうか。 もういい加減に中国を仮想敵国と明確に定めた安保政策を立案するしかありません。そうでなければ、日本の国防の為に米軍をどう活用するかという知恵も出てきません。 米軍の都合で基地をあっちこっちに動かしても仕方が無い。普天間基地問題などさっさと棚上げし、早々と来年末(!)に先送りすることを決定してしまった防衛大綱改定作業を直ちに実施すべきです。自国の国防政策を棚上げして駐留外国軍の基地問題に右往左往する国家など考えられません。 鳩山首相がオバマ大統領に伝えるべきメッセージとは、米軍基地をどこにやるかではなく、今後の日本の国防政策ではないでしょうか。米軍基地問題という枝葉末節にこだわり、国防政策の先送りという根本問題を無視する現在の論調は異常だと私は感じます。」 日本の将来の方向性が見えない、という点は非常に賛成します。けれど、民主党に新しい日本の安全保障政策を国民に説明する義務はあるし、この瞬間しろというのは、酷なので、一年くらいよく考えて大綱を見直しするのが妥当だと思います。 そして、中国を仮想敵国とみなす理由がよく分からないんです。あちこちできくけど。誰も理由を言わないし。そもそも、日中戦争で負けたじゃないですか。太平洋戦争なしで日中戦争だけしかなかったとしても、まず日本は勝てたとは思わない。日本と中国の国力の差が今よりはるかに巨大だったあの頃でさえ、南京を重慶に移されたら、あそこまで日本は軍を動かせなかった。百万やそこらじゃ、あれだけの広大な土地を占領できません。それに、当時日本の人口は約1億人、中国人は約5億人といわれた。今は、日本が1.3億人、中国は13億人。どうやってこれだけの中国人を従わせます?当時で全然人が足りなくて、結局点の占領でしかない、といわれたのに。いまやその人口比は5倍から10倍に拡大してます。 ので、そういう議論って現実味がない。むしろ、負ける戦はしちゃいかん、というのが第二次世界大戦の最大の教訓ではなかったか? それに、井上寿一著「日中戦争下の日本」を読めば、当時中国に連れて行かれた日本兵が、何で中国と戦争してるんだっけ?と自問し、現代のODAの原型をやっていた、ことが分かります。この事実は、今忘れられかけている。 もう一度、当時行き着けるだけ、日本のエゴを中国に押し付けた末に悟ったことを思い起こさないといけない。二度としないために。 じゃ、今どんな戦略が日本に必要か?といえば、軍備を大幅増強することではない。そんなにしたって、喜ぶのは、アメリカの軍需産業+日本の財界ばかり。所詮アメリカの軍の高官たちが定年退職後の就職するであろう防衛会社たちにイラク戦争後の仕事を与えるべく、アメリカの軍高官とその御用学者どもが同盟強化を謳っているだけのことだ。いちいちそれに乗る必要はない。台湾もようやくアメリカ製武器漬けから脱しようとしている。 それよりかは、当ブログに何度か書いているように、まずは中国に軍縮を呼びかけることである。東南アジア諸国や韓国が言いだしてみたって、中国は聞かない。けれど、日本やアメリカがいえば、中国は話に乗ってくる可能性が高い。今のところ、経済成長が至上命題なだけに、軍事費に費やすより経済活性化にお金を使った方が、政権安定に貢献する。 また、その方が日本にとっても安全だし、懐にもやさしい。いろいろ働きかけて中国がどうしてもうんといわない、というのなら話は別だけど、やってもいないのにいきなり大幅増強はどうかと思います。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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