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さて、数日前にストレスの向き合い方というテーマでかきましたが、アメリカ人の友人から、アメリカ人の方がストレスに弱いとは限らない、という指摘を受けました。
あー、書きたかったのは、日本人は小さい頃からストレスがかかっているから、そこそこ強いけど、それ以上にする術というのは精神論以上はあまりない。ので、過度なストレスがかかると、対応不能になる可能性が高い。最近の有名な事例でいけば、ストレスでやめた安倍首相。 一方、アメリカ人は日本人の子供たちよりもストレスが基本的に少ないので、慣れてない。(この間、一例を挙げましたが、それだけでこの結論に至ったわけではなく、他の事例を多々見たうえでの結論です、念のため)ので、逆に科学的に対応しようという方向に関心がいき、軍隊などめちゃくちゃストレスに強い人間の作り方などを研究するし、精神科医、コンサルタントなどのストレスに対応するのを手伝ってくれる職業が発達していたり、スポーツなどで基礎体力?(強靭な精神)を作る努力をしている。ので、そういう訓練をしている人は、精神論しか持たない日本人よりもかなり強い。 ということだったんだけど、途中で放棄してましたね。すみません。 で、今日の本題。 トヨタリコール問題の公聴会の最終回。今度は上院でありました。 今回はトヨタから品質保証、技術(エンジニア)、営業・マーケティングの担当者が3名きての公聴会。 良かったのは、 1)言うべきことはいい、卑屈になっていない。 2)特に、エンジニアの人はプライドをのぞかせていて、よかった。 3)以前登場していた、トヨタの内部資料で「リコールをしないことによって1億ドル浮いた」という文書がでてきていたが、これに対し、そんな数字は何ら根拠もないし、そういう姿勢はトヨタらしくないので、非常に恥ずべきものである、ときっぱりいえた。この懸念に反論できたのは、収穫が大きかろう。(が、こんな文書を議会に提出する時点で、トヨタの大失態だが)もちろん、懸念が全くなくなったわけではない。前回の公聴会で言下に否定すべきものを引きずっていたものだから、遅いといえばそうだけど、やらないよりはまし。 でも、やっぱり懸念点は、 1)議員からの質問を真正面から受け止めすぎ。豊田社長のように、トヨタはこれから真剣に不具合を直していくというメッセージを伝えるために公聴会があると思っていないから、何となく不信感が完全には拭えず。日本でかくかくの部品のテストをしたが、不具合が見つかっていない、というのは、事実としてはそうかもしれないけれども、不具合を見つける努力をこれからも続けていくという言葉を補足しないと、トヨタはやっぱりリコールの事態になっているのに、ことの重大さに気づいていないのか?と懸念を持たれる。 特に、わざわざ助け舟を上げる質問をしてくれているときは、ちゃんとその意図を汲み取ろう。例えば、議長がトヨタ車に不具合があるといい続けてがんばった顧客に連絡をとって不具合の内容を確認してくれないか?と具体的な行動としてトヨタが誠実に不具合に対応していく姿勢をアピールするのに最高な質問を投げてくれたのに、すっぽりその点を答えないとか。議長がもう一度、その点を聞いてくれたから、いいようなものを。 2)やっぱり数字が入っていない。「テストを相当やりました」といっても、現実不具合がどんどん報告されているから、と反論され、返す言葉がなくなってしまう。「すぐに対応していきます」といっても、例えば今までの実績でいいから、リコールを発表してから何台分の故障車を回収してしかるべく補償をしたのか、というだけでも大分違うはず。さらにいえば、トヨタ的には、どれほどの率で障害が発生しているのか、数字を挙げればよかったのに。例えば、レキサスを何台売り上げたが、報告されている不具合の件数はいくつだ、というようにいうだけでも、大分不安は緩和されるはず。 3)日本語ではやんわりいう表現でも、英語でははっきりいわないと分からない。(そのまた逆もしかりなのだが) これは、今回議長をやっていた、ロックフェラー4世(父親の代からのばりばりの親日派)もいっていたが、今回の公聴会は十分にコミュニケーションが取れ切れなかった、(アメリカ側の懸念は完全には払拭されなかった)という言い方をして、日本のせいというわけではなく、双方の責任という形にしてくれていた。 日本語でやんわりという、敬意を込めた表現方法は、持ち時間5分しかない議員の質疑応答ではどっちなの?と思わせたりするので、議員をイラっとさせてしまう。 また、英語で丁寧にやんわりというと、語学の壁があって、質問者の意図をつかめずに、ずれた答えになってしまう。 ということが散見されたので、特別政治的に発言しないといけないわけではない質問には、もっと直接答えても良かったのでは?という気はする。 4)もともとトヨタのロジックは、アメリカから不具合情報、特に深刻度が日本に十分伝わっていなかったのが、リコールが遅れた理由であり、この点は組織変更で対応するつもり、であったのに、品質保証の人が最終意思決定機構にアメリカ側から誰も入っていなかったのは事実だが、アメリカ側の意見を全く聞いていなかったわけじゃない、と反論していた。これって、じゃ、アメリカの意見を聞いていたのなら、(特にアメリカ政府からトヨタにわざわざ使節団を送っているので、)なぜリコールがもっと早くできなかったんだ?という疑念を生み、わざわざ寝た子を起こすような墓穴掘りになってしまう。この点のつっこみはあまりなかったが、危険だと思う。 今回は、ロックフェラー4世という親日派が議長をしてくれているので、それほどきつくはないだろうという見方をしていたが、数日前に、ロックフェラー4世がトヨタと仲良し、という報道がワシントン・ポストからでてきた。多分、その影響であからさまに甘いわけには行かなかったのだろう。 その点を勘案しても、ロックフェラーの締めくくりの言葉は、そのままトヨタの宿題だ。 ずばり、アメリカのトヨタ車利用者はこれから安全に自分の車を利用できるのか? 例えば、トヨタは2002年(人によって2004年とか、2007年とかもいうが)からいろんな不具合を知っていただろう?今まで隠蔽していたのを、今からすぐに対応しますっていったって、何年かかってんだ? この点についてうまくトヨタは説明できていない。 言葉よりも、行動で示す気かもしれませんが、言うべきことを言わないで損をしなくてもいいじゃない? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
March 3, 2010 03:07:02 PM
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