我思う、ゆえに我あり

2010/09/24(金)15:00

北朝鮮からのメッセージ

時事(190)

今日は北朝鮮関係のセミナーに行ってきた。 韓国の人で、北朝鮮の難民支援をやっている仏教徒だが、なかなかまっとうなことをいう。 北朝鮮は中国への依存度をますます高めている。別に中国は北朝鮮にそうするように仕向けたわけじゃない。アメリカや日本、韓国、国連が寄ってたかって経済制裁をするからそうなった。 北朝鮮に非核化をアメリカは求める。けれど、その代償を払う気がない。ならば、北朝鮮は売る気はない。核兵器は、北朝鮮にとって虎の子である。そうは安く売れない。 それなのに、アメリカは北朝鮮が売らないからといって怒るな。中国は六カ国協議で一番一生懸命働いている。一番乗り気でないのは北朝鮮だ。それがようやく北朝鮮がちょっとは態度を柔らげている。 なのに、アメリカは動かないのが問題。 確かに、最近北朝鮮は、はっきりとメッセージを発している。 カーター元大統領がアメリカ人を引き取りに北朝鮮に行ってから、新聞に、北朝鮮からアメリカと対話を始めたいという伝言をもらったと書いた。 本当は日本や韓国よりもアメリカと取引したいくせに、アメリカがそっぽをむいているときにやる戦術である、日本や韓国にまで秋波を送っている。アントニオ猪木議員を北朝鮮に呼んで賞をあげたり、南北で離れ離れになっている家族の再会を企画するなど。 金正日は、中国に行ったときに、満州で胡主席と会って、六カ国協議の再開の斡旋を依頼、或いは中国の中国に従って受け入れたのだろう。その後中国は、六カ国協議の参加国に使節団を送って動き始めた。 けど、日米韓は動かない。天安号事件が尾を引いているが、その程度の意思表示ではいやだということだ。 しかし、現実問題、それ以上北朝鮮は何ができるんだろうか? 北朝鮮が天安号事件で犯人ではないということをいかなる方法で証明しようとしても、信用度が低すぎて信じえてもらえそうにないし、虎の子の核プログラムを捨てると一方的に宣言できるわけもない。 そして、アメリカ側は北朝鮮にどうしたら再開に合意するか、はっきりとした返答はしていない。(交渉のドアは開いているというけれど、これこのように北朝鮮が話そうと言っているのに、交渉する気はない) で、間に入った中国が、肩をすくめている。 困った構図だ。

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