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カテゴリ:時事
今日オバマは、リスボンでNATOサミット会議に行っている。
で、当然議題は、アフガンにいつまでいるよ?である。 もともと、2011年に撤退予定といっていたのを、静かに、3年ずらして、2014年撤退とオバマ政権が言い始めているので、ヨーロッパ勢に了承を正式に取り付けた形にしようということだろう。 3年ずらした心は、もともとオバマの選挙時の公約では早すぎということなのだろう。マッククリスタル将軍など現地の軍人たちがいうように、そんなに早くは出られない、というのが、正直なところ。 それに、今アフガンから引き上げたら、タダでさえ失業率が高いのに、米兵までもクビにしていったら、ますます失業率は高まってしまう。彼らに職を与えるという意味でも、あえてオバマの1期目の任期後にしているのだろう。 けれど、本当はそれよりも、アフガンでのレイムダックがアフガン平定に悪影響を与えているから、というべきか。 最近、ワシントンポスト紙がカルザイ大統領に単独インタビューを行った。そのインタビュー記事で、カルザイは、米軍の行動に苦言を呈し、誤爆はかなり迷惑なので、(一人のテロの親分を殺すのに、民間人をよく巻き添えにする)隠密行動の一部をやめてくれ、と米軍批判をした。 で、早速その翌日に、ペトレイアス将軍がいやいや、カルザイよ、そんなことを言ってくれるな。今作戦が結構うまく行っている途中である、米軍の行動を制限するようなことはいわんといて、とたしなめた。 すでに、カルザイはアメリカが2011年に去ってしまうというから、去りゆくアメリカよりも、これから隣国で付き合っていかないといけない、パキスタンと仲良くなろうとしている。 まあ、パキスタンにアルカイダやタリバンが逃げ込んで、アフガンに移動してきては、悪さをし、パキスタンにまた逃げ帰っちゃうから、鎮圧できるだけの軍を持っていないカルザイとしては、アメリカに出て行かれた日には、自分の政権が倒れてしまいかねないので、タリバンと和解モードに実質入っている。 ということは、アメリカと必ずしも、タリバン一掃という意味では、同じ目的を持っていないことになるので、あまり協調体制は見られない。 但し、アフガンが国としてやっていけるよう、軍隊や警察などの国家機能の充実化については、アメリカとアフガンは意見が一致するので、その面では協調体制ができる。 なので、カルザイはつかず離れず。 けど、アメリカに言わせれば、飼い犬に手をかまれるようなことなので、かなり不満だろうけど。そもそも、カルザイ政権を作ったのは、アメリカだから。 けど、カルザイにアフガンを国として実質独立させるには、国家機能の充実は急務なので、レイムダックな態度には怒りつつも、カルザイと協調体制でないといけない、というところだ。 なので、カルザイもそうしたアメリカの足元を見て、主張できるところは主張してる。カルザイの方が役者が一枚上手だ。 インタビューでも、はっきりと、アメリカが何でも言うことを聞くアフガンを求めているなら、カルザイや他のアフガン人にはそんな人はいない、パートナーとして尊重しあえる仲であるなら、一緒に仕事をしよう、という。 日米関係でいえば、まさに、対等なパートナーシップ、である。 日本もカルザイくらい物がいえる人がいればいいのに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
November 21, 2010 04:05:04 PM
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