我思う、ゆえに我あり

2010/11/29(月)15:18

沖縄県知事選

時事(190)

今日は楽しいお買い物をしたのだけれど、沖縄県知事選の方を先に書こう。 現職の仲井真知事が再選。 まずは良かった、というのがニュースを見ても、外務省、防衛省、米政府の反応に共通する。 確かに、その反応は分かる。この知事は今年の4月ごろまで県内移転容認派だったし、今までの経緯をずっと分かっているし。この知事なら話のもって行き方によっては、応じてくれる、という期待を持たせてくれる人だから。 しかし、何よりも、一番冷静なのは、沖縄県民、というのが私の一番正直な感想。 きっと普天間問題以外にも決め手はあったんだろうけど、何よりも、どんなに日本政府不信が高まろうと、アメリカ政府不信が高まろうと、沖縄県はこの両者と話し合わないといけない、という厳然たる事実をよく分かってる。 人間、相手があまりに呆れるようなことをしたり、真剣に考えているように見えないと、やけっぱちになって、過激なことをいいたくもなるし、極論に走りたくもなる。 (現に、アメリカでは、保守の中でも過激なことをいうティーパーティーやサラ・ペイリンといった形でワシントン政治不信がこの間の中間選挙で荒れ狂った。それに比べれば、ものすごく沖縄県民は冷静に見える。) そして、一番柔軟に話し合えるのは、現職知事だという結論に至ったのだろう。 そういう意味では、別に現職知事に落ち度があったわけではなく、鳩山政権がうっかり言ってしまって、中央政府が右往左往してしまった、ということを県民が分かっている。 そして、伊波候補は日本政府ともアメリカ政府ともまともに話し合えない、或いは話し合えるか、怪しいという印象を拭えなかったのだろう。 けど、その知事をして、横綱相撲ではないと言わしめるほど、苦戦させたのは、伊波候補自身というよりは、右往左往してフォローする側を苦しめた中央政府、米政府、と骨の髄まで思っているはず。 それをよかったー、と日本政府や米政府がのんきにいうというのは、無神経そのものだ。 当然、選挙が終わったから、すぐに公約を破って県内移転容認とはいえないはず。 強面で応じても、内心は条件次第では受けてもいいという姿勢だろうとか、しばらく間をおいて冷ませば公約なんて忘れてくれるはず、などと高をくくって安心せずに、沖縄県民が呑めるような経済刺激策や負担軽減措置を組み合わせて提示しないと、知事は反対するだろう。 ちょっと報道を見る限り、イマイチ緊張感が感じられない。その辺が分かっていればいいんだけど。

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