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雪華月兎のSSサイト(仮)

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第二章 志貴と琥珀のゲームな一日



遠野志貴は屋敷の廊下を歩いていた。


しかし、ただ歩いてるだけではない。


早足で歩くと同時に息を潜め、足音を消し、気配を殺しながら歩いているのである。


否、それだけではない。


この家ではそういった隠密行動がとてつもなく行いがたい。


理由は一つ、この家の頭首がヒトにあらざるモノであり、一般人の行動など千里離れた場所からでも感知してしまう為である。


正直、それは言いすぎなのだが今この瞬間においてはそれすら満更じゃない気がする。


某鬼頭首の気配を探る力の穴に上手く滑り込みながらゆっくり前進していく。


向こうが気配を探るならこっちはその気配をコロすだけだ。


自分が特化していること、それはコロすことなのだから・・・・・・。


先生、この能力持ってて、自分良かったです。


なんんてくだらない事を考える。


そうこうしているうちにようやく目的の部屋の前に到着、しかし安堵するヒマも無く扉をノックをする。


「琥珀さ~ん」


小声で、しかし中の人間に聞こえるという微妙な声のトーンで扉に向かって話し掛ける。


「合言葉の準備は?」


中からくぐもった声が聞こえる。


「OKです。」


すると、扉の向こうから合言葉が聞こえてくる。


「片手に?」


「ピストル」


「心に?」


「花束」


「唇に?」


「火の酒」


「背中に?」


「琥珀さんラヴの宿命を!!」


最後の一言と共に決めのポーズをとる。


正直、この間に部屋にいれてくれれば鬼頭首に感付かれる危険性はグッと減るはずなのに琥珀さんは絶対に譲ってくれないでいる。


「OKで~す♪」






あーゆーはっぴぃ

第二章  志貴&琥珀のゲームな一日






そんなことを考えてる間に上機嫌な琥珀さんが扉を開けてくれる。

「さっさ、志貴さん。ぼさっとしてないで入っちゃってください。誰かに気付かれたら困りますから。」

なんて、かなり自分勝手な言い草を言いながら琥珀さんは手招きする。

「琥珀さん、やっぱりこの合言葉やめません?」

「志貴さんは嫌いなんですか?今の合言葉。」

と、首をかしげる。

「いや、嫌いってより恥ずかしいのと長いから言ってる間に誰かに見つかりそうで・・・・・・」

「あぁ~、確かにポーズ中なんかに秋葉様に見つかったら大変なことになりそうですねぇ~。」

あくまでにこやかに、そして笑顔で琥珀さんは言ってくる。

「で、ダメかなぁ?」

「う~ん、確かに志貴さんの言い分ももっともなんですけどこれだけは許せません、諦めちゃってください。それより例のもの、持って来ましたか?」

むぅ、やはり却下された。そのうえ会話の流れすら変えられてしまった。

「まぁ、諦めますけど・・・・・。持って来ましたよ、新作のBR4。」

そう言って、手に持っていた袋を差し出す。

「きゃ~、待ってましたよ!!さっさっ、もう準備は万端です。早くやってみましょう~♪」

そう言いながら琥珀さんは袋からゲームを取り出して機械に入れる。

「そういえば、琥珀さん。今回の設定は?確か、前回のは体育祭だったよね?」

「はい、今回の作品は前回の体育祭の最中、不治の病に冒された一人の天才少年が自宅の蔵でひぃひぃおじいちゃんの遺産である錬金術の存在に気づくんです。そして、その錬金術によって自分を不死に、そして学校に復讐しようと企むんです。そんな折、一人の女子生徒がその男を阻止しようとやってくるわけです。結局、そんな風に体育祭が自らを錬金術でホムンクルス化したオトコ側VS錬金術の武器で戦う女の子側の勝負に変わって行ったんですよ~♪」

琥珀さんは鼻歌交じりで説明書を読みながら説明してくれた。

「それにしてもムチャクチャな設定だなぁ~。」

そうぼやくと横から、

「まぁまぁ、格闘ゲームが設定に力を掛けるのはいいことじゃないですか。それに楽しかったらそれでOKですよ~♪」

「う~ん、そうなんだけどね。」

そんな風にブツブツ言ってる自分の横で琥珀さんはスタンバイを終えてスイッチを入れた。

「さぁて、志貴さん。ここから私達は敵同士です!さぁ力の限り殺しあっちゃいましょう♪」

なんて言いながら琥珀さんはVSモードを選択する。

そして、お互いのキャラを決める、ついでに自分は槍使いの男子学生、琥珀さんは例の転入生を使うみたいだった。

「ストーリー上だと仲間同士なんですけどねぇ~。敵になったからには容赦しません!!」

正直、琥珀さんの辞書に容赦の二文字があるのか大いに疑問だがその言葉を合図に戦闘が始まる。

戦闘するステージは何故かハンバーガーショップの前だった。

開始と同時に後ろへバックステップを踏む。

琥珀さんのコンボは達人の域といっても過言ではない。

それ故に最初は間合いを取ることが先決なのである。

しかし、それが裏目に出た。

琥珀さんの使っているキャラはスピード系なのに加えてトリッキーな動きが得意だったのである。

自分の使っている槍少年がガードしている間にどんどんゲージを削っていく。

そして反撃をしようとガードを崩した瞬間上にあげられてしまい地面に到着するころには見るも無残な姿になっていた。

「うわっ、相変わらず容赦ないなぁ~。」

「当たり前です♪最初に言ったじゃありませんかっ、容赦はしないですって。」

「くぅ~、次こそはっ!!」

「ふっふっふ、返り討ちにして差しあげますっ!!」

そしてリプレイをする。

今回は前回の失敗も含めて最初から大技を持ってきてみる。

開始と同時に槍少年が山吹色に輝きながら突っ込む。

転校生はそれを軽くあしらうとすぐさま反撃に転じてくる。

それをガードしようとしたところで向こうのゲージ技が炸裂!

槍少年が斬り刻まれ斬り刻まれ斬り刻まれ斬り刻まれ斬り刻まれ斬り刻まれ斬り刻まれ・・・・・・・・、

最後に琥珀さんが転校生の真似なのか一言、

「あはっ、ぶちまけちゃえ♪」

その言葉とともに勝敗が決してしまった。

「ぐわ~、なんだ今の?!ほとんど何も出来ずに負けたぞっ!」

そうボヤいている横で琥珀さんはご機嫌だ。

そうして琥珀さんの一方的なサツリクが始まった。

そんあ風に時間を費やすこと5時間。

正直ゲームに費やした時間としてはかなり長い時間であったろう。

特に志貴にしてみればただのサンドバック役だったのだからたまったもんじゃない。

しかし、琥珀さんは終始ご機嫌でキャラを操っており、そこには純粋に楽しんでいる笑顔があった。

「はぁ、まぁしょうがないかっ。」





そう、彼女のこんな笑顔が見られるならここまで来る為の努力や恥ずかしい合言葉やサンドバック役なんて些細なことだ。


そう思うとこんな一日も悪くないなと思う。


―――――――――――――こうして今日もただ一日が終わる。


自分の一番好きなヒトの隣りで・・・・・・・・。












後書き

あぁ、そんな訳で後書きです。
今回のネタ、ほとんどが武装錬金のネタでした。
う~ん、正直コアだから分かり辛いかなぁ~とも思ったんですが個人的に好きなんで許してください。
ついでに今回のSS中流していた曲は大塚 愛の「さくらんぼ」だったり。
ハイテンションだったからこそ書き上げれた感じです。
そんな感じでチャットなぞ・・・・・・、


雪「うい~。」
ベルギー「よぅ、ネット始めたら弟が不満げだ。」
雪「ん、なんで?」
ベ「さっきまで信長の野望やってたんで信長やろうよコールが。」
雪「そりゃそうだろ。お前、最低な兄貴だな!!」
ベ「くっ、誰のせいだよ。それにしても最近の小学生は物覚えが速いな。」
雪「ほぅ。」
ベ「プレイ時間一時間で一通り出来るようになりやがった。」
雪「良かったな、お前に似なくて♪」
ベ「うるせえっ!!」
雪「それにしてもやるな、ベルギー(四歳)(弟)(小学生)、ってなんじゃこりゃ?」
ベ「いや、俺に言われても・・・・・」
雪「そんで、読んだ感想は?」
ベ「鬼頭首ってなんじゃぁ~。当主だろっ!!」
雪「そっちかよっ!いや、そうした方が迫力あるから・・・・つい。」
ベ「それにしても相変わらず病んでるなぁ~。」
雪「なにが?」
ベ「いやぁ、相変わらず狂わんばかりの琥珀さんラブパワーがヒシヒシと伝わってくる。」
雪「いや~、それほどでも」
ベ「総評を言うなら短いわりに纏まってていいと思うぞ。」
雪「ういっす。」
ベ「っていうかこのSSにこれ以上は求められないから。」
雪「えっと、どういう意味かね?」
ベ「いや、悪い意味じゃなく。設定的にこれ以上は無理かなって。」
雪「あぁ、まぁな。それに作者の力量がこれで打ち止めってのもある!」
ベ「それは言ってはいけないお約束。」
雪「って、そこはお世辞でも『そんな事無いよっ!!』って言って欲しいんだが。」
ベ「そんな事無いよー」
雪「遅いわっ!!」
ベ「そんな事ないよ!(一息で)」
雪「言い方じゃねぇ!!」
ベ「わがままな奴だなぁ」
雪「おいっ、俺が悪いのか?俺なのかっ??」
ベ「で、これ今日中にUPするのかい?」
雪「くそ!あっさり流しやがった!」
ベ「それじゃ、後ろで弟が信長をうわごとのように言ってるんで相手してきます。じゃっ!!」
ベルギーさんが切断しました。
雪「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。」



放置プレイ??




そんな感じで今回はこの辺で。



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