コスモポリタン・ライフ

2005/12/22(木)16:51

和風クリスマス・ブランチ

世界のキッチンから(21)

昨日は、夫とクリスマス・ブランチに出かけました。 ・・・といっても、ちょっと早い。 でも、仕方ないですわ。 だって、この時期ホテルは、超繁忙期。 休みもろくに取れない夫は、時間がない。 なので、休みが取れれば、ラッキー。 早かろうが遅かろうが、関係ありません・・・・ なので、 本当は、クリスマスにかこつけた 単なる「ブランチ」だった・・・ スウェーデンにいたら「JULBORD」(ユール・ボード)といわれる、 伝統的なスウェーデン料理が並ぶクリスマス・テーブルにでも 行くのですが、 まあ、ここはドバイ。 微妙なんですね~。 だって、イスラムはクリスマスはお祝いしないはずなのに、 買い物マニアの街はなぜかクリスマス・ムードいっぱい。 ・・・・ で、 いったい何を食べるさ・・・と考えた結果、 「日本食」に決定。 と、いっても私たちは、 ガイコク人好き典型メニュー(寿司、刺身・・)が大好きな夫と それが嫌いな日本人妻のあべこべカップルなのですが、 そこには「ベントウ」なるものがあるらしいと聞いて、 ちょっと傾いた・・・私。 行った先は、 「エミレーツ・タワーズ」 というホテルにあるET寿司。 (このETとは、Emirates Towersの略です) エミレーツ・タワーズはドバイのランドマークにもなっている、これ。 2つ立っている一方がホテルで、もう一方がビジネス・タワーです。 ここに、エミレーツ・ブルーバードというショッピング街があるのですが、 その中にあります。 ここは、ビジネスマンが多いので、ホテルのインテリアも アラブのゴージャス感というよりは、 モダンで落ち着いた感じ。 ET寿司のレストランに入ると・・・・ 中央には回転寿司のベルトが、そろそろと まわっていました。 皿と皿との間隔も広い。 皿が重なったり、ガタガタと揺れたりしていません。 店内も、落ち着いた雰囲気。 山のように積み上がった皿もありません。 そう、 ここは、世界のビジネスマンたちが立ち寄るスノビッシュな場所。 で、 いつも思うのが、 海外の日本食レストランって、 どうも「日本」への郷愁は満たされない。 だって、 要するに「日本」っぽくな~い。 でも、 逆に言えば、 日本じゃ、あり得ないアイデアがあったりして 楽しめる部分もある。 ま、それはともかく、 実は、このホテルは 夫のホテルとつながりがありまして、 ここの「日本人シェフ」とも面識がありました。 なので、 どんな味なのか、ちょっと試食がてら行ってみよう ということもあったんですね~。 さて、 私たちはさっそく、その「ベントウ」とやらを頼みました。 夫は「古都ベントウ」、私は「精進ベントウ」。 ・・・・と、待ってる間に、 ここのシェフからの差し入れで、 日本酒(冷酒)が送られてきました・・・・・ まあ、なんと 清涼感のあるおちょこととっくり!! とっくりの中央には、氷を入れる穴が開いてます~。 出されたお酒は、 北海道産の「男山」。 口当たりはなめらかですが、さっぱりした辛口。 いっしょに出された海草の酢のものにもピッタリでした。 そのほかにも酒の肴を食し(これも差し入れ、いいんですか~こんなに)、 ゆず味噌やチリ味噌(というべきか)で合えた たこやまぐろは美味。 ん~~~~、 気分はまるで・・・プチ和風ファイン・ダイニング。 ・・・と、思いもつかの間、 今度は、トロ・マジック!! 久々に見ました~、 こんなツヤツヤのトロ。本当にトロの魅力にハマりました。 そして、 お待ちかねの「ベントウ」登場。 私の・・・・ なかなかの外観ですよね。 この、天ぷらがね、一番のポイントというか、 海外では日本のホンモノの天ぷらと同等の味を いただくのはほとんど難しいんですけど、 さすが、 この天ぷらは、全く日本のモノと同じ!! これは、まさしく奇跡的確立です。 やっぱり、 日本人シェフがいるからなんですよね。 正統派の味。 もう~、 お腹一杯ですわ、これ。 すると、 奥から、日本人シェフのEさん、ご登場です。 暖かなもてなしを受けて、いたく感動している私たちに、 今度は 「今日は、いい和牛があるんですよ~、いかがですか?」 とおっしゃる。 いや~、参ったなあ・・・ ここで断るのは、かなり難しい。 夫の営業用立場としても、ぜひ試食せねばなるまい。 なので、 夫用にだけいただくことにした。 これは、オーストラリア和牛なのですが、 日本の和牛にも引けを取らな良質な味。 肉にもランクがあって、 最高級とされる10ランクのうち、 これは8か9ランク。 肉の上に乗っているのは、 アボカドとわさびのペースト。それをさっと焼いたもの。 夫いわく、 「肉が口の中で・・・とける~~~~~~~~」。 ところで、 この日本人シェフEさんは、お若い。 京都出身で、以前までオランダで働いていらっしゃった。 ドバイに来て1年。 (どおりで、メニューの内容が京都っぽいはず) 興味のある私は、 「ここのお客様はどういう感じなのですか?」 と聞いてみた。 すると、 ヨーロッパのお客様が多く、意外と日本人やアラブ人は少ないとか。 ちなみに、 アラブ人は「味がわからない」ので 「辛くしとけばOKなんですよ~」ということらしい。 ・・・・ なるほど。 もっとも、 正しく日本食の味がわかるガイコク人って そんなにいるのか疑問ですが、 アラブの人も日本食に関しては ちょっと「オンチ」らしい。 ああ~、 それにしても、Eさん、ありがとう!! この微妙なドバイで、 こんな美味しい日本食がいただけて、 かなり感動いたしました~~。 (よいクリスマス・ブランチになりました~) これで、 また私たちのお気に入りレストランにポチッ。

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