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カテゴリ:漫画
1981年のことを今さらだから言うけど、というか今だから言えるけど、作品が未完になった理由のひとつにサークル内のごたごたがあった。 ようするに、「お金」ね。全然売れないと思っていた会誌が予想以上に売れて、いろんなこと外部から言われるようになった。同人サークルなんて、赤字が当たり前で、その都度みんなでお金を出し合って、会誌を出し続けてきたわけ。それでもケンカにならなかった初期は、同じ学校の仲間のサークルだったから。 でも東京のイベントで変に注目されちゃうと、今度は外部の人も入れないと会が成り立たなくなってくる。それで執筆会員の募集を始めた。 そこまではよかったんだが。 サークルの雰囲気、だいたいの体裁が整っているところへ、新しい人が入って来て、ガンガン意見を述べる。そのうちのひとつがこれ。 「kenaさんひとりでページ数使ってずるくないですか?なんでみんな黙っているんですか?他の人10ページくらいじゃないですか、ひとりで30ページも取っているのだから、会費は3倍払うべき」 これで均衡が崩れた。私のこの作品は十年は続く連載というふれ込みで、私も頑張っていたし、学生から社会人になったけどお勤めしながら描いていたんだよ。そしたら、そうだよね、同じ会費でずるいよね、という声がちらちらし出して。すごく描きづらくなった。 会費3倍はさすがに勤め人でもきつい。それに私の描きたいものと売れ線のものも変わってきて、今まで仲良くやってきた仲間から不平不満が出てくるきっかけに。 よくバンドが売れてくると内部分裂して方向性の違いとかで解散するじゃない、あれよくわかる。 お金がからむと、それまで味方についていた人も、そうだよね、となる。会の居心地が悪くなれば、ネームに集中とかできなくなるじゃん。その頃は印刷所に「ベタ増し料金」というのがあって、宇宙の場面が多い私の作品は印刷費も多めにかかった。それもぶつぶつ言われて。 結局私が脱退という形になった。その時の購読者のみなさんへ、のページにはもう自分が悪い自分のせいです、みたいなことが書いてあって、相当追い込まれていたのだなと今更思った。素直に本当の事書けなかったからね。お金のことで揉めています、なんて。 文句を言ってきた新入りは、私には媚びを売る手紙を送ってきたのでなおさら気持ち悪い。あんたが変な事言い出してかき回したからだろ!と思ったよ。おまえなんか連載やめろと言われた方が楽だった。 で、私が脱退してまもなく会は解散した。そうだよね、目玉の連載が消えたんだから。仲間の子に、このサークルはkenaさんの連載のファンが多いからkenaさんが辞めたら潰れちゃう、と言われたけどほんとにすぐ潰れた。新入りさんは上手な子だったからその後プロになった。今思うと私を潰したかったんじゃないかな。あほらしい。そんなことしても何の意味もないでしょ?これだれか関係者読んでるかな?まあもうどうでもいいけど。 今は投稿サイトだから、そういうしがらみがなくて連載できていいよね。この未来編も話のすじがわかる程度には描きたいけど介護中だし気力もないし、で難しいです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2024.11.13 10:39:30
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