幸母乳育児相談室

☆ぶんぶんぶんっ★が飛ぶ♪☆
「娘が向精神薬を内服してます」
「お子さんと遊んであげたことがありますか？」
「ありません」
「娘さんの話を聞いてあげますか？」
「私だけしゃべってます」
「チロのことは覚えてますか？」
「知りません」
　28才の女性(良いとこのお嬢さん)、18才のときに発病して、名古屋の精神科で向精
神薬を内服しておりました。
　なぜか当科を受診いたしましたが、50分間、わけのわからないことをしゃべるしゃ
べる「花子さんが～」「ピラミッドが～」「UFOが～」、50分ほどしゃべりまくった
ら、「チロが・・・」、はじめてまともな単語が出てきました。よくよく聞いてみた
ところ小学校５年生の頃、家の前で、飼っていたチロが車に轢かれたときに「お母さ
ん助けて」と言ったら「うるざい」と拒否されて、そのときから発達が止まったよう
です。
　乳幼児期から、スキンシップもなく、全く遊んであげておらず、愛情の土台があり
ませんでした。大きくなってからは、中学生なんだから、高校生なんだからと抑圧し
て、本人の話を聞くことは全くしなかったら、とうとう大学入学で発病したようで
す。
　小学校５年生以来の母親に対する恨みを開放するには、50分間もしゃべって吐き出
すことが必要でした。母親には「赤ちゃんに帰って遊んであげること」「まず娘の言
うことを聞いてから話をすること」「覚えてなくてもチロのことを謝ること」の３つ
を実行してもらったら・・・治ってしまいました。